• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

液相中での金属微粒子の集合形態の制御と金属ナノワイヤーの創製

研究課題

研究課題/領域番号 13875146
研究種目

萌芽研究

配分区分補助金
研究分野 化学工学一般
研究機関九州大学

研究代表者

若林 勝彦  九大, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (20220832)

研究分担者 多湖 輝興  九州大学, 大学院・工学研究院, 助手 (20304743)
岸田 昌浩  九州大学, 大学院・工学研究院, 助教授 (60243903)
研究期間 (年度) 2001 – 2002
研究課題ステータス 完了 (2002年度)
配分額 *注記
2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
2002年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2001年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
キーワード金属ナノワイヤー / 1次元配列 / マイクロエマルション / 棒状ミセル / 金超微粒子 / エマルション
研究概要

ナノスケールの金属微粒子を合成する研究は古くから行われており,現在も種々のナノ粒子を合成するための研究がなされている。本研究では、ナノスケールの金属微粒子を固体担体中に1次元的に配列して固定化することを目的とする。また、その1次元配列を保ったまま金属微粒子を連結させ、ナノスケールの金属ワイヤーを合成することも検討した。金属としては,粒子同士の連結が容易と考えられる金を取り上げ,固体担体にはシリカを用いた。
塩化金酸を含むマイクロエマルション(ME)にアンモニア水を添加し、金水酸化物微粒子を合成した。ME系としては,主にC-15/シクロヘキサン系を用いた。微粒子合成時の水と界面活性剤のモル比(W)は17とした。その金水酸化物微粒子が分散したMEに、水および担体源であるテトラエトキシシラン(TEOS)を加えてエマルション(EM)とした後、TEOSの加水分解・重縮合を行い,シリカ中に金水酸化微粒子を固定化した。また,乾燥後の試料を空気焼成(200℃,2h)あるいはメタノール還元(80℃)することによって金ナノワイヤーの合成を試みた。
C-15濃度を0.125Mで一定にして水と界面活性剤のモル比(W)を変化させたところ、Wが低い場合は,球状シリカの中心に金水酸化物微粒子が固定化されたが、Wが40以上のとき、金水酸化物微粒子がシリカ中に1次元的に配列した。Wはミセルの直径に比例するパラメーターであるため,Wが大きい,すなわち太い棒状ミセルが存在するときに微粒子が1次元配列することが示唆された。
次に、なぜ金水酸化物微粒子が1次元配列する理由について検討した。固定化時のEMの安定性が微粒子の配列に影響しているのではないかと考え,EMの安定性について検討した。その結果、金水酸化物微粒子が1次元配列しなかった組成のEMでは相分離が起こり、1次元配列した組成のEMは分相せずに1相状態を保つことがわかった。したがって、金水酸化物微粒子が1次元配列するには安定なEMが必要であることがわかった。
最後に、金ナノワイヤーの合成について検討を行った。金水酸化物微粒子が1次元配列した試料を空気焼成およびメタノール還元した。空気焼成した試料では,シリカが棒状から球状に変形し,大部分の金微粒子は凝集していた。しかし,メタノール還元した試料では,金の凝集体は認められず,幅は約5nm、長さは最長で約300nmの金ナノワイヤーが得られた。

報告書

(1件)
  • 2001 実績報告書
  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] 多湖 輝興, 初田 隆俊, 長瀬 亮, 岸田 昌浩, 若林 勝彦: "シリカで包接されたコバルト修飾マグネタイトナノ微粒子の調製とその磁気特性"化学工学論文集. 27・(2). 288-290 (2001)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書
  • [文献書誌] T.Hanaoka, H.Hayashi, T.Tago, M.Kishida, K.Wakabayashi: "In situ immobilization of ultrafine particles synthesized in a water/oil microemulsion"Journal of Colloid and Interface Science. 235・(2). 235-240 (2001)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書
  • [文献書誌] 岸田 昌浩, 池田 正憲, 林 博樹, 多湖 輝興, 若林 勝彦: "マイクロエマルションを利用した担持金属触媒の新規調製法と種々の反応系における触媒特性"石油学会誌. 44・(4). 193-205 (2001)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書
  • [文献書誌] T.Hanaoka, T.Tago, M.Kishida, K.Wakabayashi: "Size Control of Metastable ZnS Particles in w/o Microemulsion"Bulletin of the Chemical Society of Japan. 74・(7). 1349-1354 (2001)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書
  • [文献書誌] M.Ikeda, T.Tago, M.Kishida, K.Wakabayashi: "Thermal stability of an SiO2-coated Rh catalyst and catalytic activity in NO reduction by CO"Chemical Communication. 2512-2513 (2001)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書
  • [文献書誌] T.Tago, Y.Shibata, T.Hatsuta, M.Kishida, S.Tashiro, K.Wakabayashi: "Synthesis of Silica-Coated Rhodium Nanoparticles in Reversed Micellar Solution"Journal of Materials Science. (in press).

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書

URL: 

公開日: 2001-04-01   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi