研究課題/領域番号 |
13875150
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研究種目 |
萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
反応・分離工学
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
後藤 雅宏 九州大学, 工学研究院, 教授 (10211921)
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研究分担者 |
丸山 達生 九州大学, 工学研究院, 助手 (30346811)
上江洲 一也 北九州市立大学, 国際環境工学部, 助教授 (40253497)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
2002年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2001年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
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キーワード | 酵素反応 / 有機溶媒 / 界面活性剤 / 酵素複合体 / 生物工学 / 分子インプリント / タンパク質 / バイオテクノロジー |
研究概要 |
本研究では、バイオインプリントの手法によって、酵素本来の特異性を人為的にどの程度まで模倣可能であるかを明確にすることを目的とした。 界面分子インプリント法により調製した人工酵素がどの程度天然の酵素と類似した触媒機能を有するかを検討した。まず最初に、認識部位を構築する機能性モノマーがポリマー表面に固定化できているかを評価した。界面分子インプリント法は、認識部位をポリマー表面に構築し基質との反応速度を向上させる手法である。認識部位構築にはエマルション油水界面への機能性モノマーの配向性を利用している。そこで新たに合成した界面配向性の高い機能性モノマー(長鎖イミダゾール誘導体)と配向性の低い機能性モノマーを用い人工酵素ポリマーを調製した。その結果、界面配向性の高い機能性モノマーほど、触媒活性が高いことが確認された。これは界面配向性の高い機能性分子を利用すれば、ポリマー表面への固定化が有利であることを示唆している。 さらに、人工酵素ポリマーの速度論解析を行った。その結果、基質をインプリントした人工酵素はインプリントしなかった酵素に比べ触媒速度がはるかに大きいことが確認された。 しかしながら、基質の取り込みに関しては2種の酵素で大きな差はみられなかった。人工酵素の認識部位に基質の取り込みを促進させる相互作用をいかに付与するかが今後の課題である。最後に、基質選択性の検討をおこなった結果、アミノ酸エステルの芳香環の有無が認識され、選択的に触媒可能であった。今後、認識部位に基質と多点相互作用するインプリント酵素を調製することで、不斉認識能を有する人工酵素の構築が期待できる。
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