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超分子系での高次フラーレンフィルムの多価アニオン形成と新機能開発

研究課題

研究課題/領域番号 13875185
研究種目

萌芽的研究

配分区分補助金
研究分野 高分子合成
研究機関長崎大学

研究代表者

中嶋 直敏  長崎大学, 大学院・生産科学研究科, 教授 (80136530)

研究期間 (年度) 2001
研究課題ステータス 完了 (2001年度)
キーワードフラーレン / 脂質フィルム / 機能電極 / 電子移動反応 / 高次フラーレン / 多価アニオン / 電気化学 / 電気化学水晶振動子マイクロバランス
研究概要

本研究では、まず、C60多価アニオン生成の分子メカニズムを明確にし、これを基に、これまでまったく報告されていないフィルム系での高次フラーレンの多価アニオン形成に関する研究を行った。
C60/脂質膜修飾電極を作成し、様々な電解質カチオン及びアニオンの存在下での電子移動反応を電気化学的手法、分光電気化学的手法、ならびに電気化学水晶振動子マイクロバランスを併用して解析することによりC60多価アニオン生成の分子メカニズムについて明らかにした。同様の手法を用いてC70脂質膜修飾電極についても解析し、C60,C70の電子移動特性の違いを明らかにした。フラーレンの多価アニオン形成は脂質カチオンの影響を受けること、酸化還元にカップリングして、20-60当量の水の出入りがあること、C70多価アニオンがミクロクリスタルに成長することなどが明らかとなった。
高次フラーレンC84(あるいはC76)脂質膜修飾電極を作成し、電子移動特性を調べた。C84あるいはC76単独修飾電極では明確な電子移動は観測されない。これに対して、脂質膜修飾電極系ではC84,C76とも安定な多価アニオン生成が認められた。また、電子移動反応は脂質膜の荷電の影響を受け、カチオン膜では、還元電位の大きな正方向へのシフトが観測された。このことは、フラーレンアニオンと脂質カチオンとの強い静電的結合が存在すること、またこの強い相互作用が、安定なフラーレンアニオンの形成に関与していることが明らかとなった。

報告書

(1件)
  • 2001 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] T.Nakanishi: "Structure and Electrochemistry of Self-Organized Fullerene Lipid Bilayer Films"Chem. Eur. J. (in press). (2002)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書
  • [文献書誌] N.Nakashima: "First Electrochemical Reductions of C_<84> Films on Electrodes"Chem. Lett. 2001. 748-749 (2001)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書
  • [文献書誌] H.Ohwaki: "Electrochemistry of C60/Cationic Lipid Films on Electrodes in Aqueous Solution"Trans. Mater. Res. Soc. Jpn. 26. 933-936 (2001)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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