研究課題/領域番号 |
13875190
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研究種目 |
萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
航空宇宙工学
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
村上 正秀 筑波大学, 機能工学系, 教授 (40111588)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
2002年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2001年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | キャビテーション / λ相転移 / 超流動ヘリウム / ボイド率 / 気泡流 / ベンチュリー流路 / λ-相転移 / 液体ヘリウム / 可視化法 |
研究概要 |
本実験ではキャビテーションは矩形断面ベンチュリ流路のスロート下部より発生させた。先ず、圧力測定と可視化より超流動ヘリウム(He II)と常流動ヘリウム(He I)のキャビテーションの特徴が比較された。He II中では、He Iに比較して気泡直径が大きく、また発生直後に急成長し、かつ下流にまでキャビテーション気泡の生成・発達が持続することが確認された。これは、He II中の超熱伝導性による潜熱供給の容易性の他、λ点近傍における比熱の特異性及びヘリウム蒸気密度の強い温度依存性によることが明らかとなった。 また気泡の生成・成長に際しての蒸発潜熱供給に伴う周囲液体の温度低下は、He Iで大きく、両液相境界のλ温度近傍のHe I相ではキャビテーションに伴いHe II相へのλ相変化が生じることも確認された。この現象を利用、すれば、He I中のキャビテーションを用いた局所的な超流動ヘリウム混相流冷却システムの開発も可能である。加えてこのキャビテーション発生による温度低下量とボイド率の理論関係式を導いたが、これは実験結果と定性的に一致した。また定量的な比較を行う為に静電容量計測によるボイド率センサーを開発し、その校正・評価を行った。 最後に、本研究のような実用的環境下では、液体ヘリウム中でのキャビテーションの未発生限界の過熱度は約1.6kPaであり、キャビテーションはむしろ容易に発生することが判明した。
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