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高機能化鉄粉による有害有機塩素化合物の分解

研究課題

研究課題/領域番号 13875195
研究種目

萌芽研究

配分区分補助金
研究分野 資源開発工学
研究機関東北大学

研究代表者

千田 佶  東北大学, 大学院・工学研究科, 教授 (10005499)

研究分担者 須藤 孝一  東北大学, 大学院・工学研究科, 助手 (90291252)
井上 千弘  東北大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (30271878)
研究期間 (年度) 2001 – 2002
研究課題ステータス 完了 (2002年度)
配分額 *注記
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
2002年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2001年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
キーワードトリクロロエチレン / 金属鉄 / 脱塩素反応 / 高機能化 / 汚染物質 / レメディエーション / 反応経路 / 中間生成物 / トリクロロエチレ
研究概要

トリクロロエチレン(TCE)などの有害有機塩素化合物による汚染が深刻となっているが、その処理対策はいまだ決定的なものが開発されていない。鉄粉によるTCEの分解反応は、擬一次反応で進行し、エチレンにまで分解することが知られているが、その反応速度は小さいものである。本研究では、鉄粉の表面改質を行うことにより、より分解速度の大きな高機能化鉄粉を作成するとともに、作成した鉄粉による分解性を評価検討することを目的とする。
本年度においては、昨年度に鉄粉の改質した鉄粉による各種有害有機塩素化合物の分解試験を行った。有害有機塩素化合物として、TCE、およびTCEの分解生成物でもあるジクロロエチレン異性体3種について検討した。この高機能化鉄粉では、TCEの分解速度は通常の鉄粉の場合と比べ4倍に向上した。また、ジクロロエチレン(DCE)類においても、分解反応速度は大きく向上した。このとき、分解生成物として、実験開始後、速やかにエチレンの濃度が増加し、アセチレンはほとんど検出されなかった。このことは、高機能化鉄粉を使用することにより、TCEをより速やかに、かつより安全な物質へと分解可能であることを示している。分解速度が向上する理由として、鉄粉表面に銅があることによって、鉄の溶解が進行しやすくなるとともに、電子の移動が活発に行われ、その結果として有機塩素化合物の分解速度が向上するものと推測される。
一方、各種有機塩素系化合物に対し鉄粉を用いた分解試験を行ったところ、1.1.1-トリクロロエタン、ジクロロメタンの分解も確認された。それらの分解速度はTCEの分解速度に比べ、1.1.1-トリクロロエタンで10倍、ジクロメタンで1/100倍であった。

報告書

(2件)
  • 2002 実績報告書
  • 2001 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] 井上 千弘: "土壌浄化用鉄粉を使用したTCEとDCE類の分解"地下水・土壌汚染とその防止対策に関する研究集会 第8回講演集. 321-322 (2002)

    • 関連する報告書
      2002 実績報告書
  • [文献書誌] 井上 千弘: "鉄粉による有機塩素化合物の分解と汚染修復への利用"資源・素材2002(熊本) 企画発表・一般発表(C)(D)資料. 89-92 (2002)

    • 関連する報告書
      2002 実績報告書
  • [文献書誌] OOSHITA, T., et al.: "Dechlorination Reaction of Trichloroethylene(TCE) with Metallic Iron Powder"ASIAN WATERQUAL 2001. 1. 61-66 (2001)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書

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公開日: 2001-04-01   更新日: 2016-04-21  

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