研究課題/領域番号 |
13876035
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研究種目 |
萌芽的研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
林学
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
石井 寛 北海道大学, 大学院・農学研究科, 教授 (10002057)
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研究分担者 |
大久保 達弘 宇都宮大学, 農学部, 助教授 (10176844)
橘 永久 北海道大学, 大学院・経済学研究科, 助教授 (70301017)
山本 美穂 北海道大学, 大学院・農学研究科, 助手 (10312399)
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研究期間 (年度) |
2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
2001年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
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キーワード | 森林再生 / 農民力 / 活用 / インセンティブ |
研究概要 |
研究分担に従って、中国とベトナムを調査した。 1998年は中国の森林政策にとって画期的な年であった。3月には林業部が林業局に格下げされるとともに、4月には森林法が改正された。また8月の長江流域の大水害を契機に、天然林禁伐、退耕還林政策が強化された。こうして中国の森林政策は環境保全重視にシフトするとともに、木材工業政策は市場メカニズムに委ねられることとなった。 従来から中国の緑化政策は中央政府主導でおこなわれてきており、住民力を活用しておこなわれることが少なかったが、1998年を画期とする環境保全重視策はこうした性格を変えるものではなかった。しかし中国には貧しい農民が多数おり、彼らの意識を変えるとともに、彼らの力を活用せずには緑化政策は成功しないと考えられる。 その点で注目されるのは広西壮族自治区三江トン族自治県の事例である。同自治県の林渓郷では大躍進時において天然林を伐採したが、そのあとに油茶樹を植林しており、天然林の伐採が即、森林破壊に繋がらなかったことである。また同郷ではスギの造林もおこなわれており、やり方如何によっては農民力を活用して、造林することが可能であることを示している。 こうして、広く中国を対象にして調査すれば、農民力を活用した造林の事例を見出すことができるだろう。近年、中国でも社会林業に関する関心が高まってきているが、こうした状況を反映したものと考えられる。
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