研究課題/領域番号 |
13877033
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研究種目 |
萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
実験病理学
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
小池 盛雄 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (00089989)
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研究分担者 |
熊谷 二朗 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助手 (80280973)
滝澤 登一郎 東京医科歯科大学, 医学部附属病院, 助教授 (80323674)
江石 義信 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助教授 (70151959)
笠原 一郎 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助手 (40323696)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
2002年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2001年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
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キーワード | カルシフィラキシス / 癌石灰化療法 / 制癌効果 |
研究概要 |
本年度の研究においては、感作のためのDHT投与は経口で行い、誘導物質の投与経路に関しては、実用的な観点から表在性腫瘍の場合は、局所注射、転移性腫瘍の場合は静注、癌性腹膜炎の場合は腹腔内投与の経路にて実験を行った。前年度の研究結果から、カルシフィラキシス誘導に対してhigh responderであることが判明しているC3Hマウスを用いて、皮下移植固形腫瘍(MBT-2 mouse bladder cell lines)、腹水型腫瘍(C1. 18.4 mouse myeloma cell lines)、転移結節形成型腫瘍(MM5MTM mouse breast cancer cell lines)、をそれぞれ対象に石灰化誘導を試みた。誘導物質に、これまでアルブメン、塩化第二鉄、塩化アルミニウムを用いて検討を行った結果、固形型皮下腫瘍においては誘導物質注入部位に局所的な石灰化誘導が認められたが、腫瘍増大を抑制するには至らなかった。腹水型腫瘍においてはアルシフィラキシス現象を誘導することができなくなった。転移結節形成型腫瘍においては、転移腫瘍内に石灰化は認められなかった。固形皮下腫瘍においてはさらに、誘導物質に置き換えてエンドキサンを投与し、その石灰化の程度に増強が認められたが、縮小した腫瘍は再び増大し優位な治療効果を見出せ得なかった。これらの結果から、現段階ではカルシフィラキシス反応の制癌効果を見出すことは不可能であった。今後はカルシフィラキシス現象の誘導機構を明らかにする過程で、癌の特性と関連した誘導物質を見出す必要がある。また、メラノーマ細胞を標的として、モノクロナール抗体に誘導物質を標識して腫瘍細胞特異性を獲得する方法も検討していく必要がある。
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