研究課題/領域番号 |
13877039
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研究種目 |
萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
寄生虫学(含医用動物学)
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研究機関 | 名古屋市立大学 |
研究代表者 |
太田 伸生 名古屋市立大学, 大学院・医学研究科, 教授 (10143611)
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研究分担者 |
川口 仁 名古屋市立大学, 大学院・医学研究科, 助手 (80117811)
鈴木 高史 名古屋市立大学, 大学院・医学研究科, 助手 (70305530)
丸山 治彦 名古屋市立大学, 大学院・医学研究科, 助教授 (90229625)
岡野 光博 岡山大学, 医学部, 助手 (60304359)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
2002年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2001年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | 住血吸虫 / 虫卵抗原 / IgE / 糖鎖修飾 / 点鼻感作 / CpGオリゴヌクレオチド / IFN-γ / NALT / 日本住血吸虫 / 糖鎖 / 好酸球 / 高応答性 / 鼻粘膜リンパ球 |
研究概要 |
アジュバントを用いない虫卵抗原の点鼻感作マウスにおいて鼻粘膜リンパ組織(NALT)のリンパ球によるIL-4産生増強や特異的IgE抗体産生などTh2応答を誘導するシステムを日本住血吸虫、マンソン住血吸虫の両種抗原にて樹立した。そのIgE産生能にはマウスの系統差がありBALB/cとB6はIgE産生は住血吸虫種によってそれぞれ逆の応答パターンを示した。糖鎖修飾による免疫応答パターンの改変は二つの住血吸虫種いずれにおいても確認されたので、住血吸虫虫卵の糖鎖構造が免疫個体のTh2応答に極めて重要であると結論した。虫卵抗原の糖鎖構造によるTh1【double arrow】Th2の改変がCpGオリゴヌクレオチド(ODN)の存在下にどのような影響があるかを調べた。CpG ODNは点鼻感作に用いることによって鼻粘膜局所のIFN g産生を誘導することが確認されたが、一方で同じマウスの脾細胞では全くTh1優位の応答は確認されないことからCpG ODNの投与経路によって全身または局所(NALT)への影響をある程度調節できることがわかった。CpG ODNをマンソン住血吸虫虫卵抗原と共に点鼻感作に用いたところ、虫卵抗原単独では強いTh2応答になるにもかかわらずCpG ODN併用によって特異的IgE産生は抑制され、NALTにおいてもTh2応答パターンが抑制された。糖鎖構造のすべてがTh2応答を誘導してアレルギーの発症を説明するものではなかったが住血吸虫虫卵抗原では糖鎖構造がTh2応答誘導に必須であること、虫卵抗原自体がTh2応答誘導のためのアジュバント活性を持ちうること、鼻粘膜感作が局所の免疫改変に有効であること、虫卵抗原のTh2誘導活性に比較してCpG ODNの点鼻投与はより強力にTh1誘導に機能することなどの結論を得た。
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