研究課題/領域番号 |
13877132
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研究種目 |
萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
皮膚科学
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研究機関 | 京都府立医科大学 |
研究代表者 |
山西 清文 京都府立医科大学, 医学部, 講師 (10182586)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
2002年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2001年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 角化細胞 / 遺伝子治療 / レンチウイルスベクター / 表皮 / 胎児治療 / 遺伝性皮膚疾患 |
研究概要 |
表皮における遺伝子機能の補充、変異遺伝子の矯正など、遺伝子レベルの治療については、遺伝子の送達効率、導入した遺伝子の安定性、ベクターの免疫原性、発現効率の問題などにより、未だに理想的な表皮遺伝子治療用ベクター系は得られていない。しかし、vesicular stomatitis virusのエンベロープをウイルス表面にもつ組換えpseudotypeレンチウイルスベクターを用いれば、遺伝子が非分裂細胞のゲノムに組み込まれ、遺伝子導入後持続的に長期の遺伝子発現(6ヶ月以上)が期待できる。そこで、まず、HIV-1のプロウイルスゲノムをパッケージング、エンベロープ、ベクターの3つに分けてプラスミドを構築した。パッケージングプラスミドは、gag、pol、env以外に、修飾遺伝子であるvif、vpr、vpu、nefと制御遺伝子tat、revをもつようにデザインし、エンベロープにはVSV-G遺伝子を組換えて角化細胞にも感染可能にした。ベクターは、LTR、パッケージングシグナル、逆転写プライマー結合部位、マーカーとしてGFP遺伝子をもつように構築し、転写されたGFP mRNAはウイルス粒子内に取り込まれ、感染後、逆転写されて、角化細胞の染色体に組み込まれるようにデザインした。これらのプラスミドを293T細胞に導入し、感染細胞にGFPを発現するpseudotypeレンチウイルスベクターを得、妊娠15日マウスの羊水中に投与した。その結果、アデノウイルスと異なり、母体への影響はなく、18。5日目の胎児上皮におけるGFPの発現が確認された。しかし、分化した角化細胞には感染可能であるが、早期に脱落することから、今後、表皮幹細胞へ感染させる方策について検討が必要と思われた。
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