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ヒト免疫不全ウイルス(HIV)I型Vprを用いた前立腺癌遺伝子治療

研究課題

研究課題/領域番号 13877268
研究種目

萌芽研究

配分区分補助金
研究分野 泌尿器科学
研究機関徳島大学

研究代表者

大西 智一郎  徳島大学, 医学部附属病院, 助手 (40325262)

研究分担者 西谷 真明  徳島大学, 医学部附属病院, 講師 (40304521)
研究期間 (年度) 2002 – 2003
研究課題ステータス 完了 (2002年度)
配分額 *注記
1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
2002年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2001年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
キーワード前立腺癌 / HIV-1 / Vpr / アポトーシス / 遺伝子治療 / シュードウイルス / アクセサリー遺伝子
研究概要

われわれは、まずヒトT細胞白血病由来のJurkat細胞に高い効率で感染可能なVprシュードウイルスの感染系を樹立した。この感染系はHIVのエンベロープをVSV-Gのエンベロープに置き換えたもので、従来のHIVの約100倍の感染価を持つことが可能であった。さらにgreen fluorescent protein(GFP)を挿入することにより、その発現から感染細胞を容易に見分けることも可能であった。VprシュードウイルスはJurkat細胞に感染後24時間で、G2 arrestを誘導し、その作用は感染後48時間後も持続した。annexin-Vによるアポトーシスの検討でVprを有するウイルス感染細胞ではVpr欠損ウイルス感染細胞と比較して感染後24時間で2倍、48時間で2.5倍、アポトーシスを誘導した。
今回、2種類の前立腺癌細胞株PC-3およびLNCapに、感染の多重度(m.o.i)3でこのHIV-1 Vprシュードウイルスを感染させた結果、GFP発現効率から、シュードウイルス導入効率はそれぞれ14.3%±5.8%、9.5%±3.2%であった。アポトーシス誘導率はそれぞれ13.3%±2.8%、7.5%±1.2%であった。
今回の結果より、HIV-1 Vprシュードウイルスは前立腺癌細胞株への遺伝子導入が可能であり、更には、アポトーシスを誘導することから遺伝子治療への応用が可能であることが示唆された。さらに今回使用したHIV-1 Vprシュードウイルスは、HIVのエンベロープをVSV-Gのエンベロープに置き換えることで、CD4非依存的な感染が可能となり、多くの細胞に利用できることが示唆された。今後、ウイルスの発症に必須であるgag遺伝子を除くことでさらに安全性の高いベクターに改良することが可能であり、新しい遺伝子治療の手段になり得ると思われる。

報告書

(2件)
  • 2002 実績報告書
  • 2001 実績報告書

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公開日: 2001-04-01   更新日: 2016-04-21  

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