研究課題/領域番号 |
13877278
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研究種目 |
萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
耳鼻咽喉科学
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研究機関 | 旭川医科大学 |
研究代表者 |
原渕 保明 旭川医科大学, 医学部, 教授 (80208686)
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研究分担者 |
高原 幹 旭川医科大学, 医学部, 助手 (50322904)
安部 裕介 旭川医科大学, 医学部, 助手 (90333674)
坂東 伸幸 旭川医科大学, 医学部, 助手 (60312469)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
2002年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2001年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 扁桃炎 / 中耳炎 / インフルエンザ菌 / T細胞エピトープ / P6蛋白 / ペプチドワクチン / 化膿性レンサ球菌 / リポタイコ酸 / コレラトキシン |
研究概要 |
今年度は急性中耳炎の3大起炎菌であるnontypeableインフルエンザ菌に対するワクチン療法の標的抗原として注目されているインフルエンザ菌P6蛋白のT細胞エピトープの解析を行った。P6蛋白のエピトープを解析するにあたり、P6蛋白のアミノ酸配列をもとに、前後5残基ずつ重複する15残基長のオーバーラッピングペプチドを13本作製した。樹状細胞(DC)は末梢血単核球(PBMC)から磁気ビーズ法を用いて分離したCD14陽性細胞をGM-CSF、IL-4の存在下で7日間培養することで誘導した。1)まず樹状細胞を用いて、オーバーラッピングペプチドに対するCD4陽性T細胞のリンパ球増殖反応を検討した。磁気ビーズ法にて分離した。その結果、P6蛋白のオーバーラッピングペプチドに対しては、2,5,6,8,10番のペプチドに対してS.I. 2.0以上の反応が認められた。2)P6外膜蛋白反応性T細胞株は、CD4陽性T細胞にDCおよびPBMCを抗原提示細胞としてP6蛋白の週1回のペースで抗原刺激を与えることで樹立した。樹立したT細胞株は、P6の8番のオーバーラッピングペプチドにS.I. 5.0以上の特異的な反応を示し、この8番のペプチド内にT細胞エピトープが存在すると考えられた。3)このT細胞株の増殖反応は抗HLA-DR抗体を添加することによって抑制されたことから、このT細胞株はHLA DR分子を介して抗原提示を受けていることが示唆された。さらに、HLA class II DR分子が判明しているB細胞株を抗原提示細胞とした検討では、DR9を有するB細胞株により増殖反応が誘導された。以上の結果より、HLA-DR9保有者に対しては、P6蛋白の8番目のオーバーラッピングペプチドがそのワクチン抗原となる可能性が考えられた。
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