研究課題/領域番号 |
13877279
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研究種目 |
萌芽的研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
耳鼻咽喉科学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
加我 君孝 東京大学, 医学部・附属病院, 教授 (80082238)
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研究分担者 |
狩野 章太郎 東京大学, 医学部・附属病院, 助手 (00334376)
伊藤 健 東京大学, 医学部・附属病院, 助手 (50251286)
山岨 達也 東京大学, 医学部・附属病院, 助教授 (60251302)
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研究期間 (年度) |
2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
2001年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
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キーワード | 音源定位 / 大脳皮質 / カクテルパーティ効果 / 方向感検査 / 脳磁図 / 聴皮質 |
研究概要 |
ヒトの音源定位、音の移動感覚、カクテルパーティー効果に責任のある大脳皮質中枢を明らかにするべく研究を行った。1年間の研究期間のなかで、特に音源定位については大脳皮質の認知中枢を明らかにしたいと計画した。音の移動感覚とカクテルパーティー効果については、音源定位の基準のデーターに基づいて、その解明方法について手がかりを得るように取り組むことにした。 1.音源定位の心理学的研究では、リオン社製のコンピュータ化した方向感検査装置を用いて、聴覚伝導路に小さな損傷を持つ患者に対して、時間差と音圧差の検査を容易に行った。その結果、聴神経を含む脳幹聴覚伝導路の損傷例では時間差については著しく閾値が上昇し、音圧差についてはわずかの閾値上昇を増した。聴皮質損傷例では左右のいずれの損傷でも、時間差の閾値が上昇したが、音圧差は正常範囲であった。両側聴皮質損傷例では時間差は全く出来ず音圧差も軽度閾値が上昇した。 2.脳磁図を用いて、単一の音刺激を用いて、聴皮質における双極子の位置を調べ、さらに2つの音刺激を時間差を変えて左右の耳に与え、その双極子の位置を明らかにした。その結果、MEGではN_1は音刺激に対しては左右の聴皮質に双極子が存在し、両耳刺激では聴皮質だけでなく側頭葉・頭頂葉に拡がりを示した。 以上より、ヒトの音源定位の主たる部位は左右の聴皮質であることが明らかとなった。
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