研究課題/領域番号 |
13877296
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研究種目 |
萌芽的研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
小児外科学
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
桧山 英三 広島大学, 医学部・附属病院, 助教授 (00218744)
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研究分担者 |
山岡 裕明 広島大学, 医学部・附属病院, 助手 (90311810)
高橋 規郎 広島大学, 放射線影響研究所・遺伝学部, 室長 (40333546)
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研究期間 (年度) |
2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
2001年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | 神経芽細胞腫 / カスパーゼ8 / メチル化 / アポトーシス / マイクロアレイ / 悪性度 / CGHアレイ / 分化誘導療法 |
研究概要 |
ヒトカスパーゼ8の上流でメチル化が生じる部位をシークエンスから検索し、bisulfate処理後その部位をメチル化の有無で認識するプライマーを設定して、神経芽腫196例に行ったところ、予後不良の神経芽腫や進行例でメチル化の頻度が有意に高かった(P<0.05)。その部位のオリゴヌクレオチドでメチル化が起こるシトシンを認識するグアニンと、脱メチル化したシトシンをbisulfate処理にてウラシルに変化させた時に相補的に認識するアデニンとしたオリゴヌクレオチドを作製し、メチル化を同定しうるアレイを作製したが、ハイブリ条件が困難で、オリゴヌクレオチドの長さを40塩基程度に延長して再度アレイを作製して検索中である。さらに神経芽細胞腫において欠失、増幅する1番、2番、14番、17番染色体等の領域をカバーする大腸菌人工染色体クローンを用いたアレイでの遺伝子変化の解析では、メチル化のある腫瘍では有意に1番染色体の欠失、14番染色体の増加などの遺伝子量の変化がみられた。これらの検討を、カスパーゼ8上流にメチル化があり、カスパーゼ8発現が低下している6例を、メチル化のない6例と比較検討し、メチル化と有意に相関する遺伝子変化として、1番染色体1p34領域の欠失、2p領域の増加、11q領域の欠失などがみられ、現在、特異的な部位を同定すべく症例を追加して検討中である。ヒト胎児神経細胞由来のcDNAから作製したアレイで、同様の検体の遺伝子発現を検討したが、メチル化のある腫瘍で有意に発現が亢進していたのはMYCN, CyclinG1やNeuron apoptosis inhibitory factorなどで、細胞接着因子やCaspase 8,9などの発現低下を認め、apoptosisの抑制がみられ、これらのシグナル伝達系の遺伝子の動向について現在検討中である。カスペース8のメチル化の検出可能なアレイの開発は可能であり、また、神経芽腫におけるapoptosis誘導シグナル伝達系の解明は分化誘導療法につながると考えられた。
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