研究課題/領域番号 |
13877311
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研究種目 |
萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
機能系基礎歯科学
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
滝川 正春 岡山大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (20112063)
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研究分担者 |
西田 崇 岡山大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助手 (30322233)
久保田 聡 岡山大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助手 (90221936)
中西 徹 岡山大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助教授 (30243463)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
2002年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2001年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | 結合組織成長因子(CTGF) / エコジェニン / 遺伝子発現 / 軟骨細胞 / シスエレメント / 低酸素 / 骨折治癒 / 組み換え体タンパク質 / MMPs |
研究概要 |
・ヒト軟骨細胞様細胞株HCS-2/8では、低酸素下では、エコジェニン/CTGFのmRNAと蛋白の増加が起こり、MMPsとTIMPとの比がmRNA並びに蛋白レベルで上昇した。即ち、低酸素が軟骨組織のリモデリングを促し軟骨形成を促進することを示唆した。 ・エコジェニン/CTGFによる生体デザインを目指す一つの手法として、同因子の発現を転写レベルで調節する方法がある。そこで、軟骨由来HCS-2/8細胞におけるCTGFの構成的高発現を支えている領域を探索し、既知のTGF-β応答領域以外に新規のエレメントであるtranscription enhancer dominat in chondrocytes(TRENDIC)を見いだした。また、HCS-2/8細胞の核抽出液中にこのTRENDICに結合する軟骨特異的核内因子が存在することを見いだした。さらに、HCS-2/8細胞のcDNA発現ライブラリーを作成し、TRENDICと結合するタンパク質を3種類クローニングした。 ・CTGFは成長軟骨細胞に対しては分化を肥大化まで促進するが、関節軟骨細胞に対してはプロテオグリカンやII型コラーゲン合成を促進するものの肥大化までは促進しないことを見いだし、内軟骨性形成だけでなく関節軟骨の形成にも有用であることを示した。 ・骨折時に肥大軟骨細胞だけでなく、幼弱な骨芽細胞がエコジェニン/CTGFを発現することから同因子を膜性骨化を促進する手段としても用い得ることを示した。 ・エコジェニン/CTGFに特徴的な4つのモジュールについて各モジュール毎の組み換え体蛋白質を、Brevibacillus choshinensisを用いて作成し、軟骨細胞、血管内皮細胞等に対する作用を検討し、モジュール毎に異なる生物活性があることを見いだした。 以上の知見はエコジェニン/CTGFにより生体デザインを目指すための萌芽的研究として貴重な情報を提供したものと言える。
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