研究課題/領域番号 |
13877323
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研究種目 |
萌芽的研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
保存治療系歯学
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研究機関 | 日本歯科大学 |
研究代表者 |
須永 一洋 日本歯科大学, 新潟歯学部, 助手 (20318546)
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研究期間 (年度) |
2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
2001年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | アロマテラピー / 嗅覚療法 / 芳香療法 / 精神的除痛法 / リラクゼーション / 心因性ショック / 生体情報モニター / 鎮静効果 |
研究概要 |
本研究の目的は、歯科治療中に、薬用や芳香植物から精製した精油を用いることにより、緊張した患者をリラックスさせた状態で診療する環境づくりに役立つ新しい精神的除痛法である。すなわち、それらの持つ鎮静性・疼痛知覚の鎮痛性から偶発的な心因性のショックを防止したり、誤った検査結果による診断ミスを避けることができるものと考えられる。今回の研究に際しては、比較的一般的で副作用がなく鎮静効果の高いとされるエステル型の精油を用いた。処置開始直後にガーゼに染み込ませた精油を皮膚への直接作用ではなく患者の胸部に置き、自然の吸気により作用させた。また患者の状態は生体情報モニターを用い観察を行った。 処置開始後、脈拍および血圧の若干の低下がみられ、患者への呼びかけにより緊張状態の緩和「気分的に落ち着いている」「恐怖感はない」等の意見が得られた。しかし、処置に伴う疼痛時の筋肉の緊張度ならびに発汗に関してはほとんど効果はみられなかった。術後のアンケートに関しては、「快」と回答したもの「よくわからなかった」と回答したものがほとんどであった。リラクゼーションを診療に取り入れて行くことは、今後の歯科治療において必要であると考えられるが、まず第1に患者との信頼関係の確立、診療室内の環境作りをしっかり行ったのちに、本研究である嗅覚・芳香療法の導入の間接的な方法は大変有効であると思われる。また、今後脳波レベルでの研究を行うことによりさらなる患者のリラクゼーションの度合いを詳しく知ることができ、安全・確実でリラツクスした心因状態の下での歯科診療を行っていくことができるものと考える。
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