研究課題/領域番号 |
13877384
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研究種目 |
萌芽的研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
環境系薬学
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
小栗 一太 九州大学, 大学院・薬学研究院, 教授 (70037589)
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研究期間 (年度) |
2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2001年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | ダイオキシン類 / コプラナーPCB / 分子シャペロン / ストレスタンパク質 |
研究概要 |
申請者らは、すでにラットの精巣細胞であるLeydig細胞LC540において分子シャペロンHSP70とHSP90が、極めて低濃度の高毒性PCB126によって誘導合成されることを認めている。今年度は、HSP70のisoformのうち、どれがダイオキシン類応答性であるかについて検討した。そこでLeydig細胞LC540の対数増殖期の細胞に対し、PCB126による処理を行ない、total RNAを単離して、RT-PCRによってHSP mRNAの発現レベルを調べた。HSP70には3種類のisoform、HSP70.1、HSP70.2およびHSP70.3があり、互いに相同性が高いが、その3'-非翻訳領域の長さに特徴がある。本研究では、データベースに収載されたHSPの配列からprimerを設計した。次に市販のkitを用いてCompetitive PCRでの分別定量システムを確立し、各々のisoformの発現をRT-PCRで調べた。 精巣細胞のHSP70 mRNA levelは100nM PCB126 1時間処理によって誘導されることが明らかとなった。β-actinによりノーマライズしたところ、100nM PCB126 1時間処理によってHSP70.1の強い誘導が認められた。また、Duplex-PCR法でHSP70.1levelを調べた結果からも、HSP70.1の誘導が強く支持された。次にHSP70.21evelをRT-PCR法によって調べた結果、PCB126処理によって低いものの誘導されることが明らかであった。 以上の結果から、ダイオキシン類による、精巣細胞に対するストレスからHSP70が誘導合成されて防御されており、isoformの誘導は、HSP70.1が顕著であることが明らかになった。
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