研究課題/領域番号 |
13877396
|
研究種目 |
萌芽研究
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
応用薬理学・医療系薬学
|
研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
橋田 充 京都大学, 薬学研究科, 教授 (20135594)
|
研究分担者 |
西川 元也 京都大学, 薬学研究科, 助教授 (40273437)
|
研究期間 (年度) |
2001 – 2002
|
研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
|
配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
2002年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2001年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
|
キーワード | 遺伝子治療 / 非ウイルスベクター / 体内動態 / エレクトロポレーション / レセプター介在性エンドサイトーシス / ポリイオンコンプレックス |
研究概要 |
プラスミドDNAの全身動態ならびに細胞内動態は、プラスミドDNA/キャリア複合体に適当な物理化学的・生物学的特性を賦与することにより制御可能である。我々はこれまでに、構造中に糖を導入した高分子性および微粒子性キャリアを開発し、肝細胞あるいは肝類洞血管内皮細胞・Kupffer細胞を対象とした細胞選択的遺伝子発現システムの開発に成功してきた。しかしながら発現効率は他の非ウイルス型キャリアシステム同様低く、標的細胞へ到達後のプラスミドDNAの分解が問題であると考えられた。そこで本研究では、細胞選択的遺伝子デリバリーのための化学的アプローチとしてガラクトースを導入した高分子性キャリアを用いて遺伝子デリバリーを行い、標的細胞到達後の遺伝子発現を電気パルス(エレクトロポレーション)により改善することを試みた。肝細胞への選択的なキャリアであるガラクトース修飾ポリ-L-リジンあるいはガラクトース修飾ポリエチレンイミンとプラスミドDNAとの複合体投与により、これまでの報告通り肝臓での遺伝子発現が認められた。複合体を投与したマウスの肝臓表面に一定条件の電気パルス(250V/cm、5ms、12パルス、4Hz)を与えたところ、最大で100倍以上遺伝子発現は増大した。一方、静脈内投与のみでは全く遺伝子発現を示さないプラスミドDNA単独を投与後の肝臓に電気パルスを与えたところ、100,000倍以上遺伝子発現が増大した。この時の遺伝子発現は、複合体投与とエレクトロポレーションを組み合わせた場合よりも有意に高く、電気パルスのような物理刺激を用いる場合にはDNA単独が適していることが示された。この時の遺伝子発現は肝細胞においてより高く、また局所注射と比較して約2倍多数の細胞への遺伝子導入が実現された。
|