研究課題/領域番号 |
13878034
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研究種目 |
萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
教育工学
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研究機関 | 筑波技術短期大学 |
研究代表者 |
栗原 亨 筑波技術短期大学, 情報処理学科, 助教授 (60225266)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
2003年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2002年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2001年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 内視現象 / 視覚障害 / 弱視 / 模擬映像 / パソコン / 画像処理 / 再現画像 |
研究概要 |
本研究を総括すると、研究は成功したとはいえない。しかし、完全に失敗ではなかった。本研究の目標は、視覚障害と内視現象を持つ研究者自身が、パソコン・ソフトを利用して、内視映像をパソコン画面上に再現する手法の開発である。本研究者は、15年前にも同様の作画を試みたが、当時はパソコンの性能が低すぎて果たせなかった。即ち、当時は富士通のMS-DOSのパソコンとFBASICを用いたが、当時の不自由な音声出力環境でも、作画のプログラミングは独力でできた。当時は、主にパソコンのメモリーの不足と画面の画素数の不足が限界であった。それに比べて、近年のパソコンのハード性能の進歩は目覚ましく、メモリーも画面もCPU性能も本研究の目的には十分な水準に達したが、逆に、視覚障害者がプログラミングを行うことは不自由になった。過去3年の調査では、現在最も簡単に作画を実現する方法は、MicrosoftのWindowsでVisual Basicを利用することである。その中でも、最も効率的なのは、最新のWindows XPで、Visual Basic.NETを利用することである。ところが、このソフトを音声出力で使用することは、困難を伴う。すなわち、現在Windows XPは、ある程度音声出力で利用可能であるが、Visual Basic.NETを起動した途端に音声出力は得られなくなってしまう。そこで、目下次善の策は、音声環境下のエディターで作成したVisual Basicのプログラムを晴眼者の助けを借りて、Visual Basic.NETのエディターに移し換える方法である。この方法にたどり着いたのが、本年度の後半であった。現在、初歩的な作画に着手して、鋭意研修中である。本研究者の残存視力は、比較的安定しているが、徐々に低下している。本研究は、本研究者が失明してしまっては成立しないので、現在得られた貴重な萌芽を手がかりに、研究の完成を急ぎたい。本研究期間中に視覚障害研究の一環として公表した成果を別項に示す。
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