研究課題/領域番号 |
13878096
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研究種目 |
萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
環境動態解析
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
飯山 賢治 東京大学, アジア生物資源環境研究センター, 教授 (60012077)
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研究分担者 |
勝亦 京子 東京芸術大学, 美術学部, 助手 (70313319)
堀 啓映子 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 助手 (40322044)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
800千円 (直接経費: 800千円)
2002年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
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キーワード | 地球温暖化 / リグニン / 化石資源(石炭、石油) / キレート形成能 / 電導度・pH同時滴定 / 微生物変性 / カルボキシル基 / 超臨界反応 |
研究概要 |
地球温暖化とCO_2の関係を論議するためには、植物遺体の生分解、生物変成の挙動を明らかにして行くことが欠かせない。申請者は、これまでの堆肥化及びマルチング中の植物細胞壁の挙動、埋没材及び泥炭などの分析を通じて植物遺体から、太古から現在まで連綿と「化石資源(石炭、石油)」の生成が行われているとの仮説を立てるに至った。 堆肥製造中及びマルチング中の植物細胞壁成分の変化に関する研究を継続し、さらに長期にわたってその化学構造の変化を検討した。特に堆肥製造中に浸出してくる浸出液に注目し、その成分、化学構造及びキレート形成等、化学的、物理化学的性状を検討した。その結果、リグニンは著しく縮合高分子化するが、カルボキシル基が0.25/C_6-C_3以上導入されたときリグニンは水可溶となることが明らかになった。水可溶リグニンの化学構造は元のリグニンのそれと著しく異なっており、地球科学の分野で用いられているリグニン定量法(CuO酸化)では極めて低い値しか与えないことを明らかにした。本研究の知見を基に地球環境中に堆積したリグニン量を推定すると、これまで報告されている値の100倍になることを示し、IPCCは地球環境中の炭素の約1/2しか説明できないとしたが、本研究の結果、80%まで説明できることが判明した。さらにリグニンをカルボキシメチル化することにより、水可溶リグニンのモデルとすることが出来ることを示した。また水可溶リグニンを超臨界反応条件で処理することにより、ハイドロカーボンが生成することが確認された。
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