研究課題/領域番号 |
13878100
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研究種目 |
萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
環境影響評価(含放射線生物学)
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
宮崎 あかね 東京工業大学, 大学院・総合理工学研究科, 助手 (80293067)
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研究分担者 |
斎藤 穂高 (株)三菱化学安全科学研究所, 横浜研究所, 部長研究員
中野 義夫 東京工業大学, 大学院・総合理工学研究科, 教授 (30092563)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
2002年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2001年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
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キーワード | 土壌動物(ミミズ) / ダイムロン / OECDガイドライン / 生物分解 / バイオレメディエーション |
研究概要 |
土壌生物(ミミズ)を用いた除草剤ダイムロンのバイオレメディエーションに向け、前年度に引き続き研究を行った。これまでの実験結果から、ミミズ(Eisenia fetida)が生息することによって人工土壌中のダイムロン濃度減少が促進され、半減期が約半分になっていることが明らかになっている。また、ミミズの体内へのダイムロン濃縮が起こっていないことから、ミミズによってダイムロンの分解が促進されているものと考えられた。本年度は、実地での応用をめざして畑地土壌を用いた実験を行った。その結果、実土壌に関しても、ミミズの生息はダイムロン濃度減少に有効であることが明らかになった。また、人工土壌で得られた結果と実土壌で得られた結果を比較した結果、実土壌中では、ミミズに加えて土着の微生物によるダイムロンの分解が起こることが明らかになった。これらの結果に関して、速度論的な考察を行ったところ、ミミズによるダイムロンの分解反応は一次反応で進行すること、一方、微生物による分解はゼロ次反応であることがわかった。さらに、実土壌中および人工土壌中でのミミズによるダイムロンの分解速度式に関して、速度定数がほぼ等しかったことから、ミミズによるダイムロンの分解は土壌の種類・微生物の活動に影響されていないことが明らかになった。こうした結果は、ミミズによる除草剤のバイオレメディエーションが様々な土壌条件で行えることを示したものと言うことができる。さらに、求められた反応速度式を用いてシミュレーションを行ったところ、ミミズの活動が顕著に表れるのは、ダイムロン濃度が2ppm以上であることが明らかになった。接触ろ紙試験でミミズの耐毒性は証明されているので、ミミズによるレメディエーションは特に汚染のひどい場所で有効であるという指針が示された。
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