研究課題/領域番号 |
13878108
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研究種目 |
萌芽的研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
環境保全
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
迫田 章義 東京大学, 生産技術研究所, 教授 (30170658)
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研究期間 (年度) |
2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
2001年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
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キーワード | フルルラール / パーベーパレーション / シリコン膜 / 数理モデル / バイオマス / バイオマスリファイナリー |
研究概要 |
高温高圧水下での使用が可能な膜素材として市販シリコン膜を用い、1)フルフラール単成分系、2)ペントースからのフルフラール生成とフルフラールの濃縮を同時に行うことができる系、および3)実際に「もみがら」を高温高圧水処理したフルフラールを含む未知多成分系の3系列において、パーベーパレーションによるフルフラールの分離回収実験を行った。その結果、以下の事項が明らかとなった。 ア)フルフラール単成分系においては200℃程度の温度域において、高濃度(共沸点近傍)のフルフラールを回収することができた。 イ)多成分系において、フルフラールの原料であるペントースおよび分解生成物である有機酸等によって、フルフラールの選択的透過は殆ど阻害されないことが分かった。 ウ)フルフラールの生成、分解、透過を考慮した数理解析を行ったところ、反応場からのパーベーパレーションを妥当に記述でき、さらに現実的なプロセスの設計まで行うことかできた。 すなわち、従来の反応・溶媒抽出・蒸留による石油エネルギー消費型のフルフラール製造法の代替法として、反応・直接パーベーパレーションによる省エネ法が有望であること結論として言え、このことはバイオマスリファイナリー構想に相応しい新技術と評価できよう。 しかしながら、今後の課題として、フルフラールからの石油化学製品機能代替品の合成およびそれに必要なフルフラール純度の確保、さらには地域未利用バイオマスと目指すべき代替品の物質収支の十分な検討も必要であろう。
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