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環境保全型タンニンゲル/液抽出法によるホウ素回収技術の新展開

研究課題

研究課題/領域番号 13878109
研究種目

萌芽研究

配分区分補助金
研究分野 環境保全
研究機関東京工業大学

研究代表者

中野 義夫  東京工業大学, 大学院・総合理工学研究科, 教授 (30092563)

研究分担者 宮崎 あかね  東京工業大学, 大学院・総合理工学研究科, 助手 (80293067)
研究期間 (年度) 2001 – 2002
研究課題ステータス 完了 (2002年度)
配分額 *注記
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
2002年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2001年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
キーワードホウ素 / ゲル / タンニン分子 / 吸着 / ホウ素排水処理 / Boron / Tannin gel / Gel / liquid extraction / Adsorption
研究概要

ホウ素化合物を含む排水処理技術として、凝集沈殿処理、イオン交換処理、溶媒抽出処理等が検討されている。しかしながら、多量の薬剤添加に伴う二次廃棄物の発生あるいは再生廃液処理等のコスト高のため、処理プロセスの実用化が困難な状況にある。
申請の研究では、ホウ素化合物分離除去プロセスとして、新規な高分子吸着剤を開発し、この分離プロセスの有効性について検討し、次の様な知見を得るに至った。
(1)自然界に大量に分布している天然資源の一つである天然高分子(タンニン分子)をホルムアルデヒドで架橋することにより、タンニンゲル(H型タンニンゲル、Na型タンニンゲル、NH_3型タンニンゲル)を創出した。
(2)ホウ素は、酸性域では主にB(OH)_3、アルカリ域では主にB(OH)_4^-の化学形態を取ることから、水溶液中のpHが重要な操作因子であること、ホウ素化合物は、タンニン分子鎖中のカテコール基と反応すること、を明らかにした。
(3)H型、Na型、NH_3型タンニンゲルのホウ素の最大吸着容量は、ホウ素初期濃度80ppmの水溶液に対して、それぞれ、0.88(pH=12.2)、1.81(pH=9.0)、2.95(pH=11.8)mg-B/g-dry gelであることを示した。カルシウム系凝集剤を使用する系(0.63mg-B/g-凝集剤)に比べて優れていることを明らかにした。イオン交換樹脂系(現在、最高の性能を有する吸着剤)と比較したところ、ホウ素初期濃度1000ppmに対して、本研究で開発したNH_3型タンニンゲルは14.2mg-B/g-dry gel(イオン交換樹脂系:5.8mg/g-イオン交換樹脂)と極めて高い吸着容量を示した。
(4)ホウ素の吸着メカニズムを吸着等温線およびB固体NMRにより検討したところ、タンニンゲルへのホウ素吸着はラングミュア式で整理することが明らかとなった。ホウ素の吸着はタンニン分子鎖中のカテコール基とホウ素の縮合反応により起こること、反応の際のカテコール基:ホウ素の比は1:1または2:1であることを確認した。
(5)以上の結果より、タンニンゲル/液抽出法による新規なホウ素化合物回収プロセスの成立性を示すことができ、提案のプロセスはホウ素化合物分離・回収に有効であることが判明した。

報告書

(2件)
  • 2002 実績報告書
  • 2001 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] 中野義夫: "固液共存型ゲルマクロ反応分離システムの展望"ケミカルエンジニヤリング. 18・1. 23-28 (2003)

    • 関連する報告書
      2002 実績報告書
  • [文献書誌] 中野義夫, 宮崎あかね: "環境保全型タンニンゲル/液抽出法によるホウ素の回収"化学工学会第34回秋季大会講演要旨集. R205. (2001)

    • 関連する報告書
      2002 実績報告書
  • [文献書誌] 中野義夫, 宮崎あかね: "環境保全型タンニンゲル/液抽出法によるホウ素の回収"化学工学会第34回秋季大会講演要旨集. 792 (2001)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書

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公開日: 2001-04-01   更新日: 2016-04-21  

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