研究課題/領域番号 |
13878168
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研究種目 |
萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
神経科学一般
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研究機関 | 特殊法人理化学研究所 |
研究代表者 |
有賀 純 理化学研究所, 発生神経生物研究チーム, 研究員 (10232076)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
2002年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2001年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 左右軸決定 / 神経発生 / Zic3 / 左右非対称性 / 中胚葉 / Brachyury / 突然変異マウス / 転写因子 / 転写制御 / Zic / ミュータントマウス / ツメガエル / Nodal |
研究概要 |
いくつかの左右軸に沿った内臓の形態形成異常を示す変異マウスについて、中枢神経系の左右非対称性についての異常の検討をすすめたが、現在までに有意な所見が得られていない。さらに解析を進めるべく、いくつかの近交系マウス系統に戻し交配することにより、異なった遺伝的背景を持つマウスを作製している。これらのマウスのうち一番症状の重いものを選びマイクロアレイ解析を行う予定である。このほか、zincフィンガー型転写因子Zic3の左右軸決定における役割について解析を進めた。これまでの解析からツメガエルZic3が左右軸決定に関わる原腸胚において神経外胚葉の他に、背側の中胚葉組織で発現していることが知られており、この部位の発現が左右軸の決定に関わることが想定されている。今回中胚葉誘導因子として知られているツメガエルBrachyuryとZic3の発現の関係を検討した。まず、4細胞期胚へのmRNA注入によりBrachyuryをツメガエル胚で過剰発現させたところ、原腸期胚の中胚葉においてZic3の発現が有意に増強した。反対にドミナントネガティブ型Brachyury (Brachyury-EnR)はZic3の中胚葉における発現を弱めた。逆にZic3を過剰発現させてもBrachyryに発現に影響はなかった。次に、誘導型Brachyuryを用いて、誘導剤添加後どのような時間経過でZic3の発現誘導がおきるかを検討した。その結果誘導剤添加後20分で発現の誘導が観察され、この発現誘導のタイミングはこれまでにBrachyuryの下流標的遺伝子として同定されてきたBix1やWnt11の発現誘導のタイミングよりも早いものであり、Brachyuryが直接Zic3の遺伝子発現調節に関わる可能性がでてきた。
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