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霊長類ES細胞による体細胞核の再プログラム化

研究課題

研究課題/領域番号 13878183
研究種目

萌芽研究

配分区分補助金
研究分野 医用生体工学・生体材料学
研究機関京都大学

研究代表者

多田 高  京都大学, 再生医科学研究所, 助手 (30188247)

研究期間 (年度) 2001 – 2002
研究課題ステータス 完了 (2002年度)
配分額 *注記
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
2002年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2001年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
キーワードES細胞 / 再プログラム化 / 体細胞 / 霊長類 / 細胞融合 / Hprt遺伝子 / 相同組換 / エピジェネティクス / サル / X染色体再活性化 / Oct4再活性化 / テラトーマ / キメラ胚
研究概要

1)サルES細胞でのHprt遺伝子のノックアウト
我々独自の体細胞とES細胞の細胞融合実験系を用いて、霊長類ES細胞がもつ体細胞核再プログラム化能を検討する目的で、X染色体上にあるHprt遺伝子のノックアウトを試みた。雄XYのES細胞では、Hprtの遺伝座が1つしか存在しないため、容易にHprt欠損ES細胞を作ることが可能である。Hprt欠損ES細胞とHprt正常体細胞との融合細胞では、HAT感受性であったES細胞が耐性に変化するため、融合細胞のみが生き残る。サルES細胞のHprt遺伝子ノックアウトは、候補ES細胞の選択は完了しているが最終的な特性解析が進行中であり、結果が待たれる。Hprt欠損ES細胞が得られれば、体細胞との融合実験を行う予定である。
2)マウス融合細胞実験系を用いた体細胞核の多分化能
昨年度は、体細胞核の再プログラム化をOct4-GFP遺伝子やX染色体の再活性化をマーカーに用いて解析した。本年度は、再プログラム化された体細胞核の多分化能を解析する目的で、亜種間融合細胞を作成し、再分化後の組織特異的遺伝子発現がES細胞核または再プログラム化体細胞核のいずれに由来するかを明らかにした。融合細胞を生体内で分化誘導した奇形種での遺伝子発現を解析したところ、ES細胞核と同様に再プログラム化体細胞核からも内・中・外胚葉由来の組織特異的遺伝子が発現していることを突き止めた。融合細胞を神経特異的な培養条件下で分化誘導すると、ES細胞と同様にドーパミン産生神経のマーカー遺伝子が再プログラム化体細胞核からも発現していた。これらの結果は、細胞融合による再プログラム化体細胞核がES細胞と同様の分化能を獲得していることを明確に示しており、拒絶反応の無い個人対応のテーラーメイドES細胞を作製する新たなアプローチとして注目される。加えて、体細胞核の再プログラム化をX染色体上のXistおよびTsix遺伝子のクロマチン構造の変化としてとらえる事に成功した。

報告書

(2件)
  • 2002 実績報告書
  • 2001 実績報告書
  • 研究成果

    (7件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (7件)

  • [文献書誌] Daisuke Watanabe: "Stage-and cell-specific expression of Dnmt3a and Dnmt3b during embryogenesis"Mechanisms of Development. 118. 187-190 (2002)

    • 関連する報告書
      2002 実績報告書
  • [文献書誌] Hironobu Kimura: "Chromatin reprogramming of male somatic cell-derived Xist and Tsix in ES hybrid cells"Cytogenetic and Genome Research. (In press). (2003)

    • 関連する報告書
      2002 実績報告書
  • [文献書誌] Takashi Tada: "Priciple of Cloning"Academic Press (USA). 531 (2002)

    • 関連する報告書
      2002 実績報告書
  • [文献書誌] Masako Tada: "Nuclear reprogramming of somatic cells by in vitro hybridization with ES cells"Current Biology. 11・19. 1553-1558 (2001)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書
  • [文献書誌] Suemori Hirofumi: "Establishment of embryonic stem cell lines from cynomolgus monkey blastocysts produced by IVF or ICSI"Developmental Dynamics. 222・2. 273-279 (2001)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書
  • [文献書誌] Takashi Tada: "Toti-/pluripotential stem cells and epigenetic modifications"Cell Structure and Functions. 26・3. 149-160 (2001)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書
  • [文献書誌] Takashi Tada: "Principle of Cloning"Plasticity of somatic nucleus by epigenetic reprogramming via cell hybridization(in press). (2002)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書

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公開日: 2001-04-01   更新日: 2016-04-21  

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