研究課題/領域番号 |
13F03020
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 外国 |
研究分野 |
数理物理・物性基礎(理論)
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研究機関 | お茶の水女子大学 |
研究代表者 |
出口 哲生 お茶の水女子大学, 大学院人間文化創成科学研究科, 教授 (70227544)
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研究分担者 |
GIRI Pulak お茶の水女子大学, 大学院人間文化創成科学研究科, 外国人特別研究員
GIRI P.r お茶の水女子大学, 大学院人間文化創成科学研究科, 外国人特別研究員
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2014年度)
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配分額 *注記 |
1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
2014年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2013年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
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キーワード | 可積分量子系 / ハイゼンベルグ模型 / ベーテ仮設 / ストリング解 / 特異解 / 量子ダイナミクス / 非平衡 / 可積分系 / 量子多体系 / ベーテ仮設方程式 / 1次元ハイゼンベルグ模型 / フィデリティー / 非平衡ダイナミクス / 非エルミート性 |
研究実績の概要 |
1次元量子ハイゼンベルグ模型など可積分量子系では、ハミルトニアンと交換する転送行列の可積分性を保ったまま非エルミートな場合に拡張することが可能で、非エルミートな可解ハミルトニアンを導出できる。非エルミートな可解量子ハミルトニアンにおいてPT対称性が成り立つ場合、固有値を厳密に求め、固有値スペクトルを調べ、そして重要な物理量の時間発展を求めてダイナミクスの特徴を明らかにすることが、当初の研究目的であった。そして具体的には、1次元量子ハイゼンベルグ模型など可積分量子系のベーテ仮設方程式の数値解を求め、フィデリティー(fidelity) の時間発展などを数値的に厳密に求めてその振る舞いを解明する予定であった。 しかし、実はエルミートな場合でさえも重要な物理量の時間発展を調べる研究が十分には行われていなかったことが判明した。このため、最初にエルミートな可積分量子系の時間発展を求めることにした。 1次元量子ハイゼンベルグ模型のダイナミクスを厳密に調べるには、すべての固有状態を求める必要がある。すなわち、複素数値の束縛解であるストリング解も含めて、すべての固有状態に対応する解を求める必要がある。 Giri 氏との共同研究によって、格子サイズ12(N=12) の量子ハイゼンベルグ鎖のすべての固有状態を、ベーテ仮設方程式の解をを数値的に計算して求めた。その結果N=12の場合から、ストリング解に新しい特徴が出現することが明らかとなった。これまでの数値的研究では、ストリング解のセンターは実数であるとされていたが、N=12の解の中にはセンターが複素数となるストリングが含まれていた。この結果、解全体としては複素共役変換で普遍であるが、個々のストリングは複素共役変換で不変とはならない場合があることが明らかになった。この結果は可解模型の分野では非常に重要であり、国際会議の招待講演で発表された。
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現在までの達成度 (段落) |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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