研究課題/領域番号 |
13GS0010
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研究種目 |
学術創成研究費
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
水野 健作 東北大学, 大学院生命科学研究科, 教授 (70128396)
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研究分担者 |
大橋 一正 東北大学, 大学院生命科学研究科, 助教授 (10312539)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
349,050千円 (直接経費: 289,050千円、間接経費: 60,000千円)
2005年度: 85,150千円 (直接経費: 65,500千円、間接経費: 19,650千円)
2004年度: 85,800千円 (直接経費: 66,000千円、間接経費: 19,800千円)
2003年度: 89,050千円 (直接経費: 68,500千円、間接経費: 20,550千円)
2002年度: 89,050千円 (直接経費: 89,050千円)
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キーワード | アクチン細胞骨格 / 細胞運動 / 細胞極性 / LIMキナーゼ / コフィリン / Slingshot / 血管新生 / VEGF / カルシニューリン / アポトーシス / ホスフォターゼ / 細胞質分裂 / PI3キナーゼ / インスリン / ホスファターゼ / TESK / 神経成長円錐 / Sprouty / ケモカイン / Rac / GFP / LIMK |
研究概要 |
アクチン細胞骨格の再構築は細胞の形態変化、移動、分裂などにおいて重要な役割を果たしている。本研究では、LIMキナーゼ(LIMK)とSlingshot(SSH)によるコフィリンのリン酸化、脱リン酸化経路を中心に、細胞骨格を制御するシグナル伝達機構の解明と、細胞運動、形態変化を時間的、空間的に統御するシステムの解明を目的に研究を行い、以下の結果を得た。 1)ケモカインによるT細胞の遊走におけるコフィリンのリン酸化の時間的、空間的制御の重要性を解明した。細胞遊走因子SDF1によるJurkat細胞の刺激において、コフィリンの一過的なリン酸化の誘導、SSH1とコフィリンの先導端への集積を明らかにした。また、LIMK1、コフィリンの発現抑制は細胞運動、遊走を抑制したが、SSH1の発現抑制は遊走のみを抑制した。LIMK1、SSH1、コフィリンのsiRNA細胞のタイムラプス観察の結果、LIMK1はラメリポディア形成能により,コフィリンはアクチン再編成能により、細胞運動に必須であり、SSH1は膜突起を一方向に制限することにより、細胞の極性形成と方向性のある運動(遊走)に必須であることを解明した。 2)LIMK1を活性化する新たなシグナル経路を解明した。血管新生因子であるVEGFによる血管内皮細胞のアクチン骨格再編成、運動能促進において、LIMK1の活性化が必要であることを示した。また、p38MAPキナーゼの下流で活性化されるMAPKAPK-2によりLIMK1がリン酸化,活性化されることを見出した。リン酸化部位を変異したLIMK1はVEGFによる血管内皮細胞の運動と管腔形成を阻害することを見出し,本シグナル経路の重要性を解明した。 3)SSH1はFアクチンとの結合によって活性化されることを報告したが、今年度はSSH1分子内の3カ所のFアクチン結合部位を同定し、活性化に必要な領域を同定した。
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