研究課題
特別研究員奨励費
本研究課題の実現により、iPS細胞の作製や分化など、医療・バイオ分野への貢献が期待できる。以下に、本年度実施した研究実績の概要を記す。・大気圧プラズマジェット(PJ)の照射によるHeLa細胞内へのGFP-NLS導入:HeLa細胞にPJを照射し、GFP-NLSを細胞内に効率よく導入することを目的とした実験を行った。その結果、PJの照射により細胞死を引き起こすことなくHeLa細胞内にGFP-NLSを効率よく導入することができた。また、PJを照射してもGFP-NLSの主な機能である緑色蛍光性と核移行性が維持されることがわかった。・誘電体材質の違いによるPJへの影響:ガラス管とアルミナ管を用いてPJを生成し、各PJで生成される活性種の種類や量に違いが見られるか調査した。 その結果、励起状態粒子の種類に違いは見られなかったが、アルミナ管を用いた方が全体的な発光強度が強く、励起状態粒子の生成量が多くなることがわかった。また、アルミナ管を用いた方が電界の時空間分布が大きくなることが示唆された。・PJへの水分添加による細胞への影響:乾燥PJ(DPJ)とミストPJ(MPJ)を細胞に照射し、細胞に異なる影響を与えるかどうかを調査した。その結果、MPJではOHラジカルやH2O2の生成量が増加することが示唆され、タンパク質導入研究において、照射時間の短縮などが期待できることが示唆された。また、PJは直接的に細胞死を引き起こすよりも、培地を介して二次的に細胞死を引き起こす可能性が高く、特に、MPJを照射した場合には培地を介した二次的な反応が細胞死を引き起こす主な要因となることがわかった。・PJへの水分添加による細胞培地への影響:DPJとMPJを照射した培地のpH、導電率、温度の変化を調査した。その結果、これら個々の影響による細胞死誘発の可能性は低いことがわかった。
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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