研究課題/領域番号 |
13J00376
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
日本文学
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
岡田 貴憲 北海道大学, 文学研究科, 特別研究員(PD)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2014年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
2014年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2013年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 和泉式部日記 / 和泉式部物語 / 諸本 / 本文 / 異文 / 注釈 |
研究実績の概要 |
平成26年度に実施した研究の主要な成果は以下の通りである。 (1)『和泉式部物語』応永本系統に属し、これまで学界に未紹介であった桑原本(島根大学附属図書館桑原文庫蔵)が、同系統の他伝本とは全く異なる書承関係にあることを、桑原本が備える特徴的な本文についての比較検討を通して明らかにした。この結果を踏まえることにより、応永本系統の祖本に関する従来の想定を更新し、系統上の祖本の位置をより古い段階まで引き上げることが可能となる。 (2)これまで『和泉式部物語』の一伝本として名称のみが知られていた竹柏園本(天理大学附属天理図書館蔵本)が、実際は『うつほ物語』の複数巻(春日詣・菊の宴・沖つ白波・国譲下)に相当する本文群で構成されており、その一部が現在の流布本である前田家本とは異なる系統の本文を留めていることを明らかにした。 (3)『和泉式部物語』応永本・寛元本に存し、これまで単に「帥宮との恋愛関係」の意に解されてきた「まじらひ」という語が、正しくは「宮仕え」の義であることを、用例の検討によって提示。最善本とされている三条西家本にはみえないこの語を通して、宮邸入りに際する女自身の召人としての意識が、応永本・寛元本の独自の作品世界として読み取られることを明らかにした。 上記のうち(1)は『国語と国文学』(東京大学国語国文学会)第92巻1号に公表し、(2)は『古代中世文学論考』(新典社)第30集に公表した。未公表の(3)についても、平成27年度中に刊行予定の主著学術図書に収載することが決定している。
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現在までの達成度 (段落) |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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