研究課題/領域番号 |
13J00743
|
研究種目 |
特別研究員奨励費
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
言語学
|
研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
吉野 宏志 筑波大学, 人文社会科学研究科, 特別研究員(DC1)
|
研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2015年度)
|
配分額 *注記 |
3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
2015年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2014年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2013年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
|
キーワード | アフロアジア語族 / 東クシ語 / フィールドワーク / 言語類型論 / 比較言語学 / 国際情報交換 / エチオピア / アッレ語 |
研究実績の概要 |
これまでのエチオピアでのフィールドワークで収集したアッレ語データの再検討を行なった。動詞活用体系の理解が進んできたことによって、他のクシ系言語との比較も部分的に行なうことができるようになった。例えば動詞語幹の形成は他のクシ系言語と同じように接尾辞による派生方法を取っており、接尾辞の形態的特徴からも起源を共にすると結論付けられる。他方、他のクシ系言語とは動詞活用の系統が異なるように見受けられる。例えば、基本的な傾向としてクシ系言語では主語が単数で二人称または女性の場合に対応する活用語尾には*/t/が含まれるが、アッレ語とツァマイ語は完結相(perfective aspect)には現れるものの、非完結相(imperfective aspect)では現れないという特徴がある。しかし、クシ系言語の特徴として知られている動詞活用語尾のパターン(一人称単数と三人称単数男性の活用語尾が一致する、そして二人称単数と三人称単数女性が一致するという特徴)は、アッレ語とツァマイ語でも共有されている。つまりデュライ語群の言語は、クシ祖語に遡ると考えられる動詞活用の形態素と語尾のパターンを継承しつつ、新たな動詞活用(i.e. 非完結相)を発展させたと考えられる。またアッレ語における否定表現は、前年度から引き続き調査を続けているが、やはり形態的・統語的な方法を用いていないという結論に至った。超分節的特徴による否定表現であると考えられるが、これまでの調査で得た言語データやデュライ語群の先行研究はこれを裏付ける決定的な証拠がない。少なくとも超分節的特徴による否定の表現はアフロアジア語族の他の言語には見られないことから、デュライ祖語における革新であると考えられる。否定表現において主語代名詞と人称標示接語が隣り合う場合、縮約が顕著に観察されており、これは超分節的特徴による影響である可能性がある。
|
現在までの達成度 (段落) |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
|
今後の研究の推進方策 |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
|