研究課題/領域番号 |
13J01537
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
無機化学
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
福田 哲也 東北大学, 理学研究科, 特別研究員(PD)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2014年度)
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配分額 *注記 |
2,300千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 300千円)
2014年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2013年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | ゲルミリン錯体 / ゲルミレン錯体 / タングステン錯体 / 多重結合 / N-ヘテロ環式カルベン / シリリン錯体 / 高周期元素 / N-ヘテロ環式カルベン / α, β-不飽和ケトン |
研究実績の概要 |
平成26年度は,ヒドリド(ヒドロゲルミレン)タングステン錯体と2電子供与体との反応およびタングステンゲルミリン錯体合成研究から得られた知見を,より合成が困難な金属-ケイ素三重結合を持つ錯体の合成へと応用することを試みた。 1.N-ヘテロ環式カルベンとの反応 金属-ゲルマニウム二重結合を持つゲルミレン錯体と1当量の1,3,4,5-テトラメチルイミダゾール-2-イリデン(MeIMe)とを反応させると,瞬時にカルベンが塩基としてゲルマニウムに配位し,塩基安定化ゲルミレン錯体が定量的に生成した。さらに,生成した塩基安定化ゲルミレン錯体は,室温下で中間体としてアニオン性ゲルミレン錯体とイミダゾリウムカチオン[HMeIMe]+とを経て,最終的に,ゲルミリン錯体を中程度の収率(~70%)で与えることを見出した。この反応では,用いたカルベン(MeIMe)のカルベン炭素が水素化されたと考えられるH2MeIMeも観測されており,段階的な脱水素化反応によって金属-ゲルマニウム二重結合から三重結合へと変換する反応として注目される。 2.タングステン-ケイ素三重結合錯体合成への応用 上記のゲルミレン錯体のNHCカルベンによるゲルミリン錯体への誘導を参考にして,シリリン錯体の合成を試みた。ヒドリド(ヒドロシリレン)錯体に対して1当量のMeIiPrを反応させると,ゲルミレン錯体の場合と同様に金属上からの脱プロトン化反応が進行し,アニオン性シリレン錯体が高収率で生成した(単離収率80%以上)。アニオン性シリレン錯体は加熱をしてもシリリン錯体に変換されなかったが,ルイス塩基であるB(C6F5)3を作用させるとSi上からHがヒドリドとして引き抜かれ,目的とするシリリン錯体が生成することを見出すとともに,低収率ではあるが単離にも成功した。従来のシリリン錯体は,Si上の置換基がアリールのものに限られており,今回,合成に成功したシリリン錯体はSi上の置換基がアルキル基(-C(SiMe3)3)である初めての例となる。
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現在までの達成度 (段落) |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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