研究課題/領域番号 |
13J01705
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
物理化学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
上羽 貴大 大阪大学, 理学研究科, 特別研究員(DC2)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2014年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
2014年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2013年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 2光子光電子分光 / 非占有準位 / LUMO / 有機薄膜 / ルブレン / グラファイト |
研究実績の概要 |
有機分子が基板に吸着すると,分子と基板との間の相互作用によって,界面特有の電子状態が形成される.この電子状態によって,気相や分子固体とは異なる新たな光励起過程やダイナミクスが発現することが明らかになってきており,原理解明に向けて精力的な研究が行われている.有機ー基板界面における光励起や,電子ダイナミクスを解明するためには,まず光励起,電子ダイナミクスに関与するフェルミ準位近傍の電子状態を特定しなければならない.しかしながら非占有電子状態に関する情報は,占有電子状態に比較すると非常に少ない.そこで本研究は,有機ー基板界面のモデル系としてグラファイト基板上ルブレン薄膜を選び,その界面の非占有電子状態を明らかにし,光励起過程と電子ダイナミクスを解明することを目的として,2光子光電子(2PPE)分光による研究を行った. ルブレンの最低非占有分子軌道(LUMO)の電子励起過程と電子緩和ダイナミクスを調べた.吸着分子第1層では,分子ー基板相互作用が分子励起に強く影響していることがわかった.そして,LUMOに励起された電子は,吸着分子第3層程度までは基板へのトンネル効果により,第3層以上では膜内での電子ー正孔再結合により,緩和していることを示した.さらに,LUMOに励起された電子の緩和ダイナミクスは,励起光の光子エネルギーによって変化する.これはLUMOへの電子励起の際に占有軌道に生じた正孔が緩和ダイナミクスに影響することを強く示唆する. また,有機薄膜の電子状態には薄膜構造が影響するため,薄膜構造の決定が重要である.そこで,そして,ルブレン単結晶に対しても2PPE測定を行い,結果を比較することで,ルブレン薄膜の成長過程について考察した.グラファイト基板上第1層では,ルブレンのテトラセン骨格長軸が表面にほぼ平行になるように並び,膜厚が大きくなるにつれて長軸は表面垂直方向に近づく薄膜成長が推測される.
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現在までの達成度 (段落) |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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