研究課題
特別研究員奨励費
昨年度までに実施した脳卒中後患者の歩行時の筋の同時活動に与える因子の検討を、44名の対象者数に増加させ、重回帰分析によりバランス機能と麻痺側足関節底屈筋力が予測因子として重要であることを示した論文がNeurorehabilitationに受理された。また、脳卒中患者の歩行・バランストレーニングが歩行時の筋の同時活動に与える長期効果を検討する際の考察を深めるために実施したバランストレーニングによる即時効果の結果を示した論文はGait & Postureに受理され、掲載されている。さらに、筋の同時活動が生じる背景を考察するために実施した筋電図間コヒーレンス解析による詳細な検討による結果を示した論文はClinical Neurophysiologyに受理され、掲載されている。筋電図間コヒーレンスによる結果により、脳卒中患者の歩行時の筋の同時活動は皮質脊髄路からの同期した下行性入力により生じている可能性が示唆され、健常者では通常見られない筋を同時に活動させる皮質脊髄路の経路を歩行時に使用する脳卒中患者は足関節周囲筋の筋力が低下していた。また、前脛骨筋に対する皮質脊髄路を介した下行性入力が強い脳卒中患者ほど歩行速度が速い結果も得られている。そこで、3年目の研究計画として、脳卒中患者の歩行・バランストレーニングが歩行時の筋の同時活動に与える長期効果を検討するために、経頭蓋電流刺激による歩行訓練の長期介入を行い、測定が終了し、解析を行っている。解析途中の結果では、経頭蓋電流刺激による歩行訓練を行うことにより、前脛骨筋に対する皮質脊髄路を介した下行性入力が有意に増加し、歩行速度も有意に改善する結果が得られている。
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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すべて 雑誌論文 (4件) (うち査読あり 4件、 オープンアクセス 2件、 謝辞記載あり 1件) 学会発表 (13件) (うち国際学会 1件)
Clin Neurophysiol
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