• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

現代インドにおける女性の世捨てと社会参加-「超俗的フェミニズム」の実現可能性

研究課題

研究課題/領域番号 13J02529
研究種目

特別研究員奨励費

配分区分補助金
応募区分国内
研究分野 文化人類学・民俗学
研究機関京都大学

研究代表者

濱谷 真理子  京都大学, 東南アジア研究所, 特別研究員(PD)

研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2016-03-31
研究課題ステータス 完了 (2015年度)
配分額 *注記
3,960千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 660千円)
2015年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2014年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2013年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
キーワードジェンダー / 宗教 / 南アジア
研究実績の概要

本年度は、これまでのフィールドワークで得られたデータをもとに投稿論文及び博士論文を作成することに従事した。本年度の課題と成果は次の3点である。
(1)女性行者の乞食実践の研究:前年度に引き続き、北インド・ハリドワールで暮らす女性行者の乞食実践について研究を行った。乞食実践の中でも、行者を対象とした招待食に着目し、贈与を通じて形成される社会的ネットワークについて考察した。それによって、男性行者が贈与を通じて地位や威信をはかろうとするのに対し、女性行者は他者への愛や配慮を重視するという贈与のモラルの差異が認められること、及び女性行者のあいだには贈与を通じて互酬性と純粋贈与の側面を併せ持つ両義的な関係性が形成されていることを明らかにした。
(2)男女の行者カップルの研究:前年度に引き続き、女性行者と男性パートナーとの関係について研究を行った。禁欲主義イデオロギーのもとでは、女性は男性行者から忌避される一方で、一部の女性行者たちは男性パートナーと師弟関係を結んで同居生活を営んでいる。そうした現象に着目した本研究は、①師弟関係を結ぶことで、男女の行者カップルが禁欲主義の枠組みを維持しつつ規範にとらわれない多様な関係性を生きていること、②性的禁欲や独身を重視する男性中心の禁欲主義に対して、女性行者は奉仕実践を通じた情緒の制御を重視していることの2点を明らかにした。
(3)上述した2点に加え、本研究は、女性行者の中でも、在家者でもなく出家者でもない「家住行者」と呼ばれる人びとに焦点を当てて、彼女たちの営む乞食、贈与交換、家事労働などの生業活動に着目し、地域社会における世捨ての実践について考察した。それによって、女性行者たちは制度の逸脱者として周縁化されたわけではなく、あえて「家住行者」という中間領域にとどまることで、規範にとらわれない生き方を送ろうと模索していることを、博士論文としてまとめた。

現在までの達成度 (段落)

27年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

27年度が最終年度であるため、記入しない。

報告書

(3件)
  • 2015 実績報告書
  • 2014 実績報告書
  • 2013 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて 2015 2014

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件、 謝辞記載あり 1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] 依存できる「家族」を求めて:インド・クンブメーラー祭における女性行者の親密ネットワーク2015

    • 著者名/発表者名
      濱谷真理子
    • 雑誌名

      南アジア研究

      巻: 26 ページ: 1-20

    • NAID

      130005119090

    • 関連する報告書
      2014 実績報告書
    • 査読あり / オープンアクセス / 謝辞記載あり
  • [学会発表] 贈与のモラル・エージェンシー:北インド巡礼地におけるビクシャーと女性の美学2015

    • 著者名/発表者名
      濱谷真理子
    • 学会等名
      京都人類学研究会
    • 発表場所
      京都大学
    • 年月日
      2015-05-29
    • 関連する報告書
      2015 実績報告書
  • [学会発表] あいだにすべりこむ:北インド・ハリドワール郊外における女性行者の托鉢実践2014

    • 著者名/発表者名
      濱谷真理子
    • 学会等名
      日本文化人類学会第48回研究大会
    • 発表場所
      幕張メッセ国際会議場
    • 年月日
      2014-05-17
    • 関連する報告書
      2014 実績報告書

URL: 

公開日: 2014-01-29   更新日: 2024-03-26  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi