研究課題
特別研究員奨励費
本研究は,(1)液相乱流における微小スケールの濃度拡散場および化学反応場の特性の解明と,(2)確率密度関数法に基づく反応性乱流に対する数値計算手法の構築を目的として行われている.以下に,本年度の研究の進捗について述べる.研究目的(1)に関して,液相乱流中の物質拡散では拡散物質の分子拡散係数が小さく,乱流場と拡散場の構造の最小スケールに大きな差が生じる.そこで,自由せん断流れにおける物質拡散の直接数値計算 (DNS) を様々な分子拡散係数に対して行い,物質拡散場の分子拡散係数に対する依存性について調査した.その結果,乱流による流体の取り込みに伴う物質輸送において,乱流・非乱流領域間の界面層領域における乱流特性が重要となることが明らかとなった.また,界面層領域を通過する流体の運動の特性は界面内の位置によって大きく変化し,界面外層領域では粘性による渦拡散が,界面内層領域では小スケールの渦構造が取り込まれる流体の運動を支配することがわかった.また,様々な分子拡散係数に対して噴流拡散場のImplicit Large Eddy Simulation (LES) を行い,実験やDNSとの比較からImplicit LESの有効性を示した.研究目的(2)において,計算粒子による反応場の計算とLESによる流れ場の計算を組み合わせた反応性乱流場の数値計算手法を提案した.この計算手法では,分子拡散の効果を適切にモデル化することが重要となる.そこで,空間的に分布する粒子群の相互作用を基にした分子拡散モデルを提案し,同モデルを用いた計算粒子とLESによる反応性乱流場の数値計算手法を噴流や格子乱流中の反応場へ適用した.計算結果を既存の実験結果などと比較することで,本計算手法により,様々な分子拡散係数に対して反応場の統計的特性を精度よく予測できることを実証した.
27年度が最終年度であるため、記入しない。
すべて 2016 2015 2014 2013 その他
すべて 雑誌論文 (28件) (うち国際共著 1件、 査読あり 26件、 謝辞記載あり 14件、 オープンアクセス 4件) 学会発表 (17件) (うち国際学会 4件、 招待講演 2件) 備考 (1件)
Fluid Dynamics Research
巻: 48 号: 2 ページ: 21407-21407
10.1088/0169-5983/48/2/021407
Physics of Fluids
巻: 28 号: 3 ページ: 031701-031701
10.1063/1.4942959
AIChE Journal
巻: Online 号: 8 ページ: 1-11
10.1002/aic.15261
International Journal of Heat and Mass Transfer
巻: 83 ページ: 768-780
10.1016/j.ijheatmasstransfer.2014.12.008
Journal of Computational Physics
巻: 294 ページ: 127-148
10.1016/j.jcp.2015.03.038
巻: 27 号: 8 ページ: 085109-085109
10.1063/1.4928199
日本流体力学会誌 ながれ
巻: 33 ページ: 493-498
巻: 27 号: 3 ページ: 035114-035114
10.1063/1.4915510
日本機械学会論文集
巻: 80 号: 816 ページ: FE0228-FE0228
10.1299/transjsme.2014fe0228
130004684659
Journal of Fluid Mechanics
巻: 754 ページ: 98-121
10.1017/jfm.2014.387
巻: 60 号: 11 ページ: 3969-3988
10.1002/aic.14610
巻: 26 号: 9 ページ: 095105-095105
10.1063/1.4896298
巻: 758 ページ: 754-785
10.1017/jfm.2014.559
Journal of Fluid Science and Technology
巻: 9 号: 3 ページ: JFST0041-JFST0041
10.1299/jfst.2014jfst0041
130004695310
巻: 26 号: 10 ページ: 105103-105103
10.1063/1.4898208
巻: 26 号: 10 ページ: 105111-105111
10.1063/1.4900403
巻: 80巻809号
130005004857
日本機械学会ニューズレター流れ
巻: 2014年1月号
Physica Scripta
巻: T155 ページ: 140391-8
10.1088/0031-8949/2013/t155/014039
International Journal of Modeling, Simulation, and Scientific Computing
巻: 4 号: supp01 ページ: 1341001-1341001
10.1142/s1793962313410018
Proceedings of The 4th International Conference on Jets, Wakes and Separated Flows
巻: CD-ROM
Proceedings of The 4th International Conference on Jets. Wakes and Separated Flows
Asiasim2013
巻: 402 ページ: 445-452
10.1007/978-3-642-45037-2_49
日本機械学会論文集B編
巻: 79 号: 806 ページ: 2053-2065
10.1299/kikaib.79.2053
130003386307
巻: 79 号: 806 ページ: 2066-2076
10.1299/kikaib.79.2066
130003386308
巻: 79 号: 807 ページ: 2434-2445
10.1299/kikaib.79.2434
130003386340
巻: 79 号: 807 ページ: 2424-2433
10.1299/kikaib.79.2424
130003386339
巻: 79 号: 808 ページ: 2691-2703
10.1299/kikaib.79.2691
130003386378
https://www.youtube.com/watch?v=lz8scuQjn6s&feature=youtu.be