研究課題/領域番号 |
13J02554
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
素粒子・原子核・宇宙線・宇宙物理(理論)
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
橘 保貴 東京大学, 理学系研究科, 特別研究員(DC2)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2014年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
2014年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2013年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | クォーク・グルーオン・プラズマ / 相対論的重イオン衝突 / 相対論的流体力学 / ジェットクエンチング / QGP / 高エネルギー重イオン衝突 |
研究実績の概要 |
本研究では相対論的重イオン衝突実験において生成する、クォークやグルーオンがカラー閉じ込めから解放された状態であるクォーク・グルーオン・プラズマ (QGP) の性質を知ることを目的とする。相対論的重イオン衝突実験では流体力学に従い時空発展するバルクとしての QGP と同時にジェットと呼ばれる高エネルギーのクォークやグルーオンが QGP の中を通過する。その際、ジェットと QGP の構成粒子の間の強い相互作用によって QGP 流体中には音波が生じる。この音波は、ジェットが QGP の音速を超えて通過するために、マッハコーンと呼ばれる特徴的な構造を持つ衝撃波を形成する。本研究では QGP の流体的性質を顕著に反映するこの衝撃波のフローパターンが終状態の運動量分布や粒子分布にどう現れるかを、QGP の時空発展を相対論的流体方程式を数値的に解くことによってシミュレーションを行って調べた。その結果、QGP 流体はジェットから受け取った運動量によって励起され、マッハコーンが形成した。さらにそのマッハコーンによってジェットが失った運動量が輸送され、ジェットから非常に大きな角度分布にわたって運動量が分布することを示した。これは LHC における CMS グループによる相対論的重イオン衝突実験の結果と定性的に一致する。さらに、このマッハコーンは QGP 流体自体の膨張をその衝撃波面によって押し返す。その結果、この押し返しの方向に対応する方向の粒子が減少することが示された。この粒子が減少する方向はマッハコーンの波面の方向を示すものであり、QGP のジェットに対する流体的な応答の新たなシグナルとなりうる。
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現在までの達成度 (段落) |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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