研究課題
特別研究員奨励費
本研究課題の目的は、斜面に対する対処行動の発現メカニズムを解明するために、乳児の斜面に対する反応の行動現象的レベルと基礎的・生理的レベルとの関連性を検討することである。まず、昨年度から行っている実際の斜面における行動現象的レベルと斜面提示時における視覚的自己受容感覚といった生理的レベルの関連を検討するための研究を引き続き実施した。具体的には、角度を変えることができる滑り台を製作することにより、実際の斜面およびバーチャルムービングルームの両方の課題を同一の8ヵ月のハイハイ児に実施し、これらの発達の関連を検討した。さらに現在、ハイハイ開始0、2、4、6週目に実際の斜面とバーチャルムービングルームの両方の課題を実施し、これらの発達的変化を縦断的に検討している。また、昨年度に追加で実験を実施した視覚的自己受容感覚の発現に対するハイハイによる自己移動経験の影響に関する研究について、結果の取りまとめを行った。この研究から得られた結果については、2016年5月国際赤ちゃん学会 (ICIS) のシンポジウムでの発表が受理され、発表に向けて準備を進めている。さらに、バーチャルムービングルームを用いて斜面状の視覚的流れに対する姿勢補償および生理的な心拍反応を角度別に検討した採用第1年度目の研究について、指導教員の共同研究者であるカリフォルニア大学バークレー校キャンポス教授と打ち合わせを行い、学術雑誌に論文投稿を行った。本年度、学術雑誌に掲載された (『発達心理学研究』第26巻第4号)。その他、本研究を幼児に発展させた研究を別途実施している。具体的には、実際には幼稚園に実際に訪問し、幼稚園児の危険回避能力の発達に関する研究を行っている。この研究から得られた結果についても取りまとめ、2015年6月に日本交通心理学会において学会発表を行った。
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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発達心理学研究
巻: 26 ページ: 312-321
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道徳性発達研究
巻: 9 ページ: 31-37
同志社心理
巻: 61 ページ: 31-37
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交通科学
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行動科学
巻: 52巻 ページ: 29-38
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