研究課題/領域番号 |
13J03207
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
西洋史
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
大谷 哲 千葉大学, 人文社会科学研究科, 特別研究員(PD)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2015年度)
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配分額 *注記 |
2,880千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 480千円)
2015年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2014年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2013年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
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キーワード | 初期キリスト教 / 殉教者 / 告白者 / キプリアヌス / エウセビオス / 教会 / ローマ帝国 / キリスト教 / 殉教 / 裁判 / 司教 / パピルス / 迫害 / 棄教 / 初期キリスト教会 / デキウス帝 / カリスマ的権威 / 贖宥 / 聖餐論 |
研究実績の概要 |
前年度までの研究状況を受け、ローマ皇帝デキウスによる、帝国の安寧を祈願するよう命令した供儀執行命令布告と、それに対するキリスト教会をつぶさに見ることを第一の研究とした。司教らを頂点とする教会指導者たちは、帝国・各属州当局による供儀執行命令にも屈せずに拷問・追放・財産没収等を耐えた教徒らを告白者、さらには殉教者として称揚した。しかしながら、彼らの存在が各地の教会でさらなる分裂をもたらした。この研究では、これらの分裂状況を解消するために司教キプリアヌスが行った教会統治と政治交渉の過程を明らかにすべく、キプリアヌスらの書簡、彼が招集した教会会議の決議録等を分析し、分離派を議決の場から排除し、司教権を確立していくキプリアヌスの活動を再構成した。この研究成果は「カルタゴ司教キプリアヌスと3世紀中葉北アフリカにおける教会会議」と題し、『歴史学研究』第937巻に掲載した。 また、初期キリスト教史料における殉教者の位置づけを巡って、4世紀に教会史家カエサレアのエウセビオスが執筆した『古の殉教集成』を検討した。この史料はすでに散逸しているが、諸史料の断片的引用をもとに、その構成について一部再構成を試み、そこからエウセビオスが殉教者・告白者に与えた定義と位置づけを考察した。エウセビオスは殉教者と告白者に厳密なランク付けを行い、殉教者のみ個人名を記録し、告白者はその人数を記すに留めた。この研究は初期キリスト教における殉教者記録の法則を明らかにするものである。この研究は“Martyrs and Confessors of Lugdunum: A Validation of Eusebius’s Documentation”のタイトルでScrinium: Journal of Patrology and Critical Hagiography, vol. 11(1)に論文掲載した。
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現在までの達成度 (段落) |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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