研究課題/領域番号 |
13J04410
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
ヨーロッパ文学(英文学を除く)
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研究機関 | 一橋大学 |
研究代表者 |
小倉 康寛 一橋大学, 言語社会研究科, 特別研究員(DC2)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2014年度)
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配分額 *注記 |
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2014年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2013年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
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キーワード | ボードレール / 近代 / ヴィンケルマン / 抒情詩 / 彫刻 / エルネスト・クリストフ / ヴィンケルマン主義 |
研究実績の概要 |
平成26年度は三つの課題に取り組んだ。まず、ボードレールが文学のみならず美術批評の分野で活動を行う事によってその批評精神を先鋭化し、既存の(詩を読み解くための)コード体系から意識的に逸脱していったことを明らかにした。またこの具体的な事例として、ボードレールが詩作品の中で数多く参照する絵画や彫刻などを取り上げていたことに着目し、彼がそれらの作品が伝統の中で持っていた「意味」を敢えて「読み違えた」ことを明らかにした。これにあたっては裏付け調査として、フランスの美術館等で実物を確認し、また研究書を蒐集した。こうした彼独特の「読み違え」は純然たる美術批評ではなく、詩作品において作家の個人的な見解として表明されることになる。ここには伝統から逸脱しようとする近代人に特有の意識が見られる。これは文学研究者にしてみれば面白いことではあるが、伝統的な美術史の枠組に照らせば違反行為に他ならず、ボードレールが批評において素人であったことを露呈する事例に他ならない。そこで三つ目の問題として、先行研究の様相を入念に整理し、特に1968年のボードレール100周年回顧展をめぐって美術史研究者らが展開した否定的な見解を明らかにした。 以上の研究は当初の抒情詩と彫刻に関する研究課題をより一般的な問題へと拡張していったものであり、ボードレールを事例として近代文学の特性を浮き彫りにするものである。今後もこの研究課題を継続する。
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現在までの達成度 (段落) |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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