| 配分額 *注記 |
3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
2015年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2014年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2013年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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| 研究実績の概要 |
本研究の目的は地球帰還友人宇宙機の高精度熱空力予測に向けた熱化学非平衡，輻射，アブレーション，乱流といった高エンタルピー流れの宇宙機周りでの物理現象間相互作用を考慮した複合系の流れ場解析を行うことである. 2年目までに極超音速乱流場における数値解析コードを開発した．しかし，高エンタルピー流れにおいては実験と数値計算との差異が確認されており, コードの妥当性を検証するためにも実機に近い高エンタルピー流れを生成できる高温衝撃風洞HIESTの結果と数値計算結果の差異の解明を目標とした．
HIESTにおける鈍頭物体間周りの計測結果と数値計算結果との比較検証の結果，壁面熱流束と壁面圧力において差異が観測されている．前者の壁面熱流束に関しては, 2年目までにその原因の解明と高精度に予測するための補正法を提案し, 本年度, Transaction of JSASSにJournal論文として刊行された. また壁面圧力については, 鈍頭周り流れ場解析の上流条件を決めるノズル解析コードにおいて従来の手法に問題があることを発見し，その補正法を提案した．この結果についてまとめたものもAerospace Science and TechnologyにJournal論文として刊行された．さらに開発した極超音速乱流場コードとこれらの補正法を用いて，HIESTで行われたダイアモンドラフネスを用いた壁面熱流束測定結果とも比較を行った．非定常乱流場における正確な熱流束を予測するためには, トリップ形状等の工夫が必要があるとわかった．
極超音速乱流場における正確な熱流束を予測するためには, 実験と数値計算のより詳細な検証が求められるが，本研究を通して得られた補正法と極超音速乱流場解析コードを用いることで，高エンタルピー条件下における壁面熱流束及び空力係数を予測可能になることが期待される．
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