研究課題
特別研究員奨励費
細胞外光増感反応を頻脈生不整脈に対するアブレーション治療の電気伝導遮断作成に応用する光線力学アブレーションの基礎検討として、心筋細胞を用いたin vitro実験にて臨床応用に最適な治療条件を探索することを目的として検討を行った。今年度は以下の3つの検討を行った。(1)生体内とin vitro実験系では酸素分圧が異なることに着目し、酸素環境を変えた環境下での細胞外光増感反応による殺細胞効果を明らかにした。初期酸素分圧を155, 40 mmHgと設定し、放射照射量20, 40 J/cm2で光照射を行い、光増感反応2時間後に死細胞率を計測した。酸素分圧が40 mmHgのときは155 mmHgのときと比較して死細胞率が優位に低くなり、放射照射量40 J/cm2の場合は80%程度、放射照射量20 J/cm2の場合は40%程度であった。(2)心筋細胞に対する光増感反応による酸化障害のモデル化を行った。一重項酸素の産生量によってある閾値以上で細胞毒性が生じ、その後死細胞率が線形的に増加し、ある一定の値で飽和するという所見が得られている。細胞死が得られる閾値以上、100%となる飽和点の間で線形近似をとることで、光増感反応による死細胞率モデルとした。細胞死が生じるまでの時間は一重項酸素の産生速度によって決まるため、逆数の関数を基本とした計算式を導き、この式における各定数項をフィッティングから求めた。(3)計算モデルによって、各条件における死細胞率と細胞死が生じるまでの時間を算出し、イヌを用いたin vivo実験との比較検討を行った。開胸下にて露出した心臓に光拡散体を内装したプローブを固定して光照射を10分間行った。1週間後に心臓を摘出し、ホルマリン固定後切片を切り出した。154 mW/cmの強度で光拡散体から光照射を行った結果、1週間後の心筋組織に約7.5 mm深さの壊死領域が得られた。
27年度が最終年度であるため、記入しない。
すべて 2015 2014 2013
すべて 雑誌論文 (18件) (うち査読あり 10件、 謝辞記載あり 6件) 学会発表 (31件)
Photodiagnosis and Photodynamic Therapy
巻: 12 号: 2 ページ: 252-257
10.1016/j.pdpdt.2015.02.001
巻: - ページ: 196-200
10.1016/j.pdpdt.2015.06.008
巻: 12 号: 3 ページ: 408-413
10.1016/j.pdpdt.2015.05.008
Europace
巻: euu335 号: 8 ページ: 1309-1315
10.1093/europace/euu335
SPIE BiOS. International Society for Optics and Photonics
巻: 9321 ページ: 93210I-93210I
10.1117/12.2078454
巻: 93210N ページ: 93210N-93210N
10.1117/12.2078496
Engineering in Medicine and Biology Society (EMBC), 2014 36th Annual International Conference of the IEEE
巻: - ページ: 5316-5319
10.1109/embc.2014.6944826
巻: - ページ: 4787-4790
10.1109/embc.2014.6944694
Proceedings of SPIE
巻: 8941 ページ: 89410U-89410U
10.1117/12.2038586
巻: 8941 ページ: 89410F-89410F
10.1117/12.2039028
巻: 8941 ページ: 89410V-89410V
10.1117/12.2041950
巻: 8941 ページ: 89410L-89410L
10.1117/12.2039040
Journal of the American College of Cardiology
巻: 63(12) 号: 12 ページ: A360-A360
10.1016/s0735-1097(14)60360-0
Lasers in Surgery and Medicine
巻: 45(10) ページ: 660-667
巻: 8803 ページ: 88030K-88030K
10.1117/12.2035034
OplueE
巻: 35 ページ: 492-495
巻: 879815 ページ: 879815-879815
10.1117/12.2035061
Circulation : Arrhythmia and Electrophysiology
巻: 6 号: 5 ページ: 1025-1031
10.1161/circep.113.000810