研究課題/領域番号 |
13J05379
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
気象・海洋物理・陸水学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
林 未知也 東京大学, 理学系研究科, 特別研究員(DC1)
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研究期間 (年度) |
2013-04-26 – 2016-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2015年度)
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配分額 *注記 |
3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
2015年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2014年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2013年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 西風イベント / エルニーニョ現象 / 東風イベント / 大気海洋結合モデル / 季節内変動 / マデンジュリアン振動 |
研究実績の概要 |
大気と海洋の観測的な日平均データ32年間分を解析することで,西風イベントと東風イベントの環境場依存性および非対称性について調査を行った.その結果,西風イベントの方が発生しやすいというイベント間の非対称性が確認された.一方,どちらも中央太平洋の海面水温が平年よりも高い時に発生しやすいという同じ環境場依存性があった. Madden-Julian振動(MJO)という30-60日周期の現象の位相にも両イベントの発生は制御されていた.それはENSOスケールの下層東西風は両イベントの発生を西部熱帯太平洋の暖水域東端で促すが,MJOの時間スケールの下層東西風に伴うエネルギー生成はイベント間で非対称であることに起因する.これらの結果は,ENSOとの相互作用を考える上で西風イベントが相対的に重要であることを示唆する. 西風イベントの環境場依存性がENSOに与えるインパクトを明らかにするために,西風イベントを数値モデルにパラメタ化することで,ENSOに西風イベントが与える影響を調査した.西風イベントを与えない場合にモデルは6年周期で規則的なENSO的な振動解を示すが,西風イベントをランダムに西部太平洋へ与えると卓越周期が約5年の不規則な変動が現れた. 西風イベントの環境場依存性を考慮すると,その振動は増幅され,またエルニーニョがラニーニャよりも強いという非対称性が生じた.さらに,東部太平洋型と中央太平洋型という2つのタイプのエルニーニョ発生を西風イベントの環境場依存性が保証することが示された.したがって,環境場依存な西風イベントがENSOと相互作用することで,観測されるENSOの複雑な振る舞いや構造の多様性をもたらすことが示唆された. これらの結果は,ENSO予測や将来変化をモデルで計算する際に,マルチスケールの相互作用が非常に重要な要素であることを指摘する.
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現在までの達成度 (段落) |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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