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細胞老化の誘導・維持に関する分子メカニズムの解明

研究課題

研究課題/領域番号 13J06532
研究種目

特別研究員奨励費

配分区分補助金
応募区分国内
研究分野 腫瘍生物学
研究機関公益財団法人がん研究会 (2014)
東京医科歯科大学 (2013)

研究代表者

今井 良紀  公益財団法人がん研究会, がん生物部, 特別研究員(PD)

研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2015-03-31
研究課題ステータス 完了 (2014年度)
配分額 *注記
2,070千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 270千円)
2014年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2013年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
キーワード細胞老化 / SASP / ノンコーディングRNA / 休止期 / フォークヘッド転写因子 / 癌抑制機構 / 活性酸素種(ROS)
研究実績の概要

がん抑制機構として知られる細胞老化は、細胞周期を不可逆的に停止させることで発がんを抑制していると考えられているが、その分子メカニズムについては依然として不明な点が多く残されている。昨年度までに私は、正常繊維芽細胞を用いて、再現性のよい細胞老化の誘導システムを構築し解析を行ってきた。その結果、増殖シグナルの存在下でRBファミリー蛋白が活性化すると、細胞内のROSレベルが上昇し、DNAダメージが蓄積することで不可逆的な増殖停止状態(細胞老化)が誘導されることを明らかにしてきた。しかし、アポトーシスと異なり細胞老化を起こしても細胞がすぐに死滅するわけではないので、生体内に細胞老化を起こした細胞(老化細胞)が長期間存在し続けることが予想され、体内に蓄積した老化細胞の生体に及ぼす長期的な影響が懸念される。最近の研究で、老化細胞は増殖を停止して大人しくしているだけでなく、様々な分泌性タンパクを高発現するSASP (senescence-associated secretory phenotype)と呼ばれる現象を起こしていることが明らかとなってきた。これまでに私たちは、DNA損傷シグナルによりG9a およびGLPなどのヒストンメチル化酵素が蛋白分解を起こすことでエピジェネティックな遺伝子発現抑制機構が解除されるためにSASPが起こることを明らかにしてきた。今回、この点について更に検討を重ねた結果、老化細胞において既知のSASP因子だけでなくある種のノンコーディングRNAの発現が著しく上昇していることを見出した。このノンコーディングRNAの中には、ヒトのがん組織で発現が亢進していることが近年報告されているものも含まれており、老化細胞が生体内に長期間存在し続けると発がんを促進する副作用がある可能性が示唆された。このような細胞老化の副作用は今後、発がんメカニズムを解明する上での重要な鍵になるのではないかと期待される。

現在までの達成度 (段落)

26年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

26年度が最終年度であるため、記入しない。

報告書

(2件)
  • 2014 実績報告書
  • 2013 実績報告書
  • 研究成果

    (5件)

すべて 2015 2014 2013

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件、 オープンアクセス 1件、 謝辞記載あり 1件) 学会発表 (3件) (うち招待講演 1件)

  • [雑誌論文] Ablation of the p16INK4a tumour suppressor reverses ageing phenotypes of klotho mice2015

    • 著者名/発表者名
      Seidai Sato, Yuka Kawamata, Akiko Takahashi, Yoshinori Imai, Aki Hanyu, Atsushi Okuma, Masaki Takasugi, Kimi Yamakoshi, Hiroyuki Sorimachi, Hiroaki Kanda, Yuichi Ishikawa, Saburo Sone, Yasuhiko Nishioka, Naoko Ohtani and Eiji Hara
    • 雑誌名

      Nature communications

      巻: 6 号: 1 ページ: 7035-7035

    • DOI

      10.1038/ncomms8035

    • 関連する報告書
      2014 実績報告書
    • 査読あり / オープンアクセス / 謝辞記載あり
  • [雑誌論文] Crosstalk between the Rb Pathway and AKT Signaling Forms a Quiescence-Senescence Switch2014

    • 著者名/発表者名
      Yoshinori Imai, Akiko Takahashi, Aki Hanyu, Satoshi Hori, Seidai Sato, Kazuhito Naka, Atsushi Hirao, Naoko Ohtani, Eiji Hara
    • 雑誌名

      Cell Reports

      巻: 7 ページ: 194-207

    • 関連する報告書
      2013 実績報告書
    • 査読あり
  • [学会発表] 細胞老化に伴い発現上昇するレトロエレメントの染色体不安定性への関与2014

    • 著者名/発表者名
      今井 良紀, 高橋 暁子, 清宮 啓之, 大谷 直子, 原 英二
    • 学会等名
      第73回日本癌学会学術総会
    • 発表場所
      パシフィコ横浜(神奈川県横浜市)
    • 年月日
      2014-09-25 – 2014-09-27
    • 関連する報告書
      2014 実績報告書
  • [学会発表] フォークヘッド転写因子による細胞運命決定機構2014

    • 著者名/発表者名
      今井 良紀, 高橋 暁子, 原 英二
    • 学会等名
      第2回がんと代謝研究会
    • 発表場所
      東京理科大学葛飾キャンパス講堂(東京都葛飾区)
    • 年月日
      2014-07-10 – 2014-07-11
    • 関連する報告書
      2014 実績報告書
    • 招待講演
  • [学会発表] フォークヘッド転写因子による細胞運命決定機構2013

    • 著者名/発表者名
      今井 良紀, 高橋 暁子, 大谷 直子, 原 英二
    • 学会等名
      第72回日本癌学会学術総会
    • 発表場所
      パシフィコ横浜(神奈川県横浜市)
    • 年月日
      2013-10-04
    • 関連する報告書
      2013 実績報告書

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公開日: 2014-01-29   更新日: 2024-03-26  

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