研究課題/領域番号 |
13J07305
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
無機化学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
林 幹大 京都大学, 理学研究科, 特別研究員(PD)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2015年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 780千円)
2015年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2014年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2013年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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キーワード | ドナーアクセプタードナー型分子 / 圧力誘起分子内電荷移動 / ニッケル錯体 / 二核錯体 / 水素結合ネットワーク / 電気伝導度 / プロトンーエレクトロン移動 / ニッケルジチオレン錯体 / 水素結合 / πスタッキング |
研究実績の概要 |
本研究では、プロトンの授受が可能な金属錯体から成る水素結合型固体を創製し、その物性と水素結合中のプロトンの状態との関連性を解明する事を目的としている。その為には、外部刺激により引き起こされる物性変化と、それに呼応する水素結合中のプロトン移動機構を解明する必要である。これにより、プロトン移動、電子移動が競合するシステムの解明が促進され、そこから生まれる新しい科学に基づいた分子性材料の創出が可能となる。 本年度では、ドナーアクセプタードナー型の電子構造を有すニッケル二核錯体(錯体1H2)からなる水素結合型固体を合成し、その圧力依存電気伝導度測定実験を行った。その結果、常圧で半導体であった錯体1H2の伝導特性が、加圧によりその電気伝導度の大幅な向上、及び活性化エネルギーの減少を示した。錯体1H2の圧力依存結晶構造変化及びラマンスペクトル変化を調査したところ、圧力誘起分子内電子移動に基づく電子状態変化が電気伝導挙動変化と相関することを見出した。この結果は、光電変換材料や発光材料としての有用性が認知されているドナーアクセプタードナー型分固体の、圧力誘起分子内電子移動という新たな可能性を切り開く事となり、学術的かつ工業的に大変興味のもたれる現象である。 圧力下における錯体1H2の結晶構造変化は水素結合状態の変化を誘起し、分子内でドナー部位からアクセプター部位への電荷移動を引き起こしたと考察される。この現象の詳細を解明することにより、本研究課題目的の達成が強く期待される。今後は、錯体1H2の圧力下における赤外分光実験を行い、電荷移動の発現機構の詳細を明らかとする予定である。
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現在までの達成度 (段落) |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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