研究課題/領域番号 |
13J07439
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
有機化学
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研究機関 | 中央大学 |
研究代表者 |
清水 健太 中央大学, 大学院理工学研究科, 特別研究員(DC2)
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研究期間 (年度) |
2013
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研究課題ステータス |
完了 (2013年度)
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配分額 *注記 |
1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2013年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | シラーフリーデル・クラフツ反応 / 直接的シリル化 / HOMSi反応剤 |
研究概要 |
有機ケイ素化合物は、有機合成化学の観点で有用な合成中間体である。中でも、有機ケイ素反応剤HOMSi (organo-(2-hydroxrymethylphenyl) dimethylsilane)を用いるクロスカップリング反応は、反応剤の資源豊富さや安定性、低毒性、そして反応の基質許容範囲の広さなどからこれまで多く用いられてきた有機ボロン酸などを用いるクロスカップリング反応に代わる反応として期待されている。しかし、電子材料合成に有用なアリールHOMSi反応剤の一般的な合成法はアリール金属反応剤(ArLi、AtMgX…)とハロシランまたはシリルエーテルを反応させる方法であるが、この方法ではアリール金属反応剤に攻撃されるような置換基を有するアリールシランを直接合成することができないことが問題であり使えるHOMSi反応剤に限界があった。そこで、これまでの方法の代替となる穏和な条件でのアリールシランの合成方法として本研究ではシラーフリーデル・クラフツ反応による芳香族炭素-水素結合の直接的シリル化反応を検討した。 ベンゾチオフェンとHOMSi反応剤の構造を有するヒドロシランを用いて、トリチルカチオンを用いるシラーフリーデル・クラフツ反応を検討したが、目的の生成物は得られなかった。そこで、先と同様の基質をイリジウム/ジアミン触媒による直接的シリル化反応に適用したところ、対応するアリールシランが収率よく得られることを確認した。用いることができる芳香族化合物はベンゾチオフェンだけでなく、ビチオフェン、ベンゾビチオフェンなど多くの基質で反応が進行することがわかった。今後は更なる基質の検討により汎用性を調べるとともに学術論文に投稿する予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
本来の目的であったシラーフリーデル・クラフツ反応による直接的シリル化では、種々の条件検討を行ったが目的化合物が得られておらず、目的の反応開発に至っていないため。
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今後の研究の推進方策 |
シラーフリーデル・クラフツ反応による直接的シリル化でのアリールシランの合成には至っていないが、イリジウム/ジアミン触媒による直接的シリル化反応によりアリールシランが合成可能であることが確認できているため、この方法を用いて研究を進めていく必要がある。また、シラーフリーデル・クラフツ反応による直接的シリル化に関しても更なる反応条件の検討を進めていく必要がある。
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