配分額 *注記 |
3,960千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 660千円)
2015年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2014年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2013年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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研究実績の概要 |
精神疾患様の症状を呈する神経細胞特異的mkk7欠損マウスについて、解剖学的、行動学的な解析を行った。その結果、Parvalbumin陽性細胞が減少すること、強制水泳試験における不動時間が延長すること、プレパルス抑制試験においてプレパルス抑制の低下を呈すること、が観察され、さらなる精神疾患様の症状が明らかとなった。 また、グリア特異的mkk7欠損マウスの解析と神経・グリア特異的mkk7欠損マウスの作出を行った。アストロサイトでCreERT2を発現するGLAST-CreERT2マウスとMkk7 floxマウスを交配して得られたマウスにタモキシフェンを投与し、アストロサイト特異的mkk7欠損マウスを作出した。現在このマウスにおいて神経変性疾患や精神疾患様の症状が観察されるか解析を進めている。また神経細胞とグリア細胞の両者でmkk7を同時に欠損させたマウスを作出するため、Mkk7 floxマウス、Syn-Creマウス、GLAST-CreERT2マウスの掛け合わせを行った。今後はこのマウスへタモキシフェンを投与しmkk7の欠損を誘導することを計画している。 加えてAMPA型グルタミン酸受容体機能複合体におけるMKK7-JNKシグナルの機能解析を行った。アフリカツメガエル卵母細胞発現系にGluA1, GluA2, TARPg-8, CNIH2に加えMKK7, JNKを導入し、チャネル特性を解析した。しかしながら有意な変化は認められなかった。 さらにMkk7欠損神経細胞の電気生理学的解析を行うため、CRISPR/Casの系の立ち上げを進めている。小脳顆粒細胞の初代培養にて、複数のguide配列を検討、効率良く遺伝子発現を抑制する配列をスクリーニングするin vitroの系の立ち上げに成功した。今後は、この系を用いてMkk7, JNKのguide配列のスクリーニングを行い、同定された配列をマウス脳に導入、急性スライス培養における解析を計画している。
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