研究課題/領域番号 |
13J08160
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
印度哲学・仏教学
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研究機関 | 立正大学 |
研究代表者 |
片山 由美 立正大学, 仏教学部, 特別研究員(PD)
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研究期間 (年度) |
2013-04-26 – 2016-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2015年度)
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配分額 *注記 |
2,520千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 420千円)
2015年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2014年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2013年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
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キーワード | 安楽行品 / 菩薩 / 空 / 瞑想 / 『法華経』 / インド / 天台 / 中国注釈書 / 『維摩経』 / 「菩薩品」 / 「観世音菩薩普門品」 / 法施物語 / 「妙荘厳王本事品」 / 『阿闍世王経』 / 神変 / 『法華経綱要』 / コータン仏教 / 『法華論』 / カシュガル写本 / 七種成就 / 仏種 / ヴァスバンドゥ |
研究実績の概要 |
本年度は申請にあたって目標に掲げた課題に取り組むにあたり、インド仏教における『法華経』の受容と展開に注目し、昨年度の研究成果を整理しなおして国際学会で発表を行った。『維摩経』と『法華経』の両経典には共通した構造を持つ物語(「法供養」)が見られる。『法華経』「普門品」と『維摩経』「菩薩品」の梵文写本、蔵訳、漢訳に着目し、そこに見られる「法施」の概念が両経典で異なることを指摘した。また神変表現に着目し、両経典が共通のソースを基盤としている可能性を指摘した。 『法華経』第14章「安楽行品」の冒頭散文部分、ya khalv esu dharmesv avicarana avikalpanaの解釈について取り上げ、梵文諸写本、蔵訳、漢文と比較しながら検討をした。梵語写本の解釈可能性は一通りではなく、様々な解釈可能性があるが、文脈を考慮すると「avicaraとavikalapana」と解釈するのが適切であると考えられる。また中国の注釈書の解釈も二通りに分かれる。「不分別を行ぜず」と「行ぜず分別せず」という解釈である。前者は慧思の『法華経安楽行義』や天台大師の『妙法蓮華経文句』に見られる。天台大師は慧思の解釈を踏襲し、中道を中心とした理論に当てはめ、「不分別」を「無相」「中道」と置き換え、それにさえも執着しないと解する。後者は吉蔵の『法華義疏』、法雲の『法華経義記』、基の『妙法蓮華経玄賛』にみられる。吉蔵は、「分別せず」の対象として「亦行」と「不行」と分けて解釈する。基は、「行ぜず」「分別せず」に分けて解釈し、その根拠を『般若経』の「無所住に住する=無諸行を行ずる」に求めている。「行ぜしところなし、分別せずところなし」というように、その目的語がないことを、「真際」であらわす。法雲は、両者を2つにわけ、その根拠を「空」に求め、法空を得た時、無分別であるが故に、行ぜざると解釈する。
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現在までの達成度 (段落) |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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