研究課題/領域番号 |
13J08161
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
環境動態解析
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
黒岩 恵 東京大学, 農学生命科学研究科, 特別研究員(DC2)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2014年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
2014年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2013年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 森林土壌 / 亜硝酸 / 15Nトレーサー / 硝化 |
研究実績の概要 |
本研究では、プロットスケールでの土壌中の亜硝酸動態を世界で初めて明らかにすることで、森林表層土壌において亜硝酸を起点とした窒素の放出や維持が生態学的に重要な役割をなしうることを定量的に明らかにした。本年度は前年度に実施した森林斜面プロットにおける亜硝酸生成・消費速度および消費経路のデータセットを土壌の理化学性およびアンモニアと硝酸の生成・消費速度のデータとあわせて解析を行った。相関解析の結果からは、亜硝酸亜硝酸生成・消費速度を制御する環境因子として、土壌の含水率、有機物の量(全窒素量、全炭素量)や質(溶存有機態炭素・窒素比)を示す指標が重要であると考えられた。また、森林表層土壌における無機態窒素の酸化過程は必ずしも連続的には生じず、硝化の1段階目と2段階目の酸化にはそれぞれ異なった制御因子がはたらいていることが示唆された。さらに、亜硝酸の変換経路の斜面部位での違いとそのメカニズムを詳細に明らかにするために、理化学性の分布から斜面を上部・中部・下部の区画に分け、それぞれの区画から土壌を採取し、トレーサーでラベルしたアンモニア、亜硝酸、硝酸を添加して2週間程度の培養を行った。結果として、アンモニアからの亜硝酸生成以外に有機物や硝酸からの亜硝酸生成があることが示唆された。また、亜硝酸の消費経路としてガス態窒素(NOとN2O)の生成も重要であり、斜面上部では斜面下部に比べてガス態窒素の放出量が多いことが示された。 アンモニア酸化と亜硝酸酸化は系統的に異なる微生物が担う本来異質な反応であるが、物質循環の分野ではこれまで硝化という一連の反応として捉えてきた。本研究のように亜硝酸を直接測定してその動態や制御要因を明らかにすることで、今後微生物の情報と物質動態の情報を併せた精確な議論が可能になると考えられる。
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現在までの達成度 (段落) |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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