研究課題
特別研究員奨励費
本研究は日本学術振興会特別研究員(PD)採用期間の3年間でwell-beingの概念の整理(研究1)と他者との役割関係が自己過程を通して高齢者のwell-being全体に与える影響を検討する(研究2)ものである。その2年目として、平成26年度は、研究1のためにウィスコンシン大学における研修(8月まで)、研究2に関するデータ(MIDUSおよびMIDJAのデータアーカイブ)の分析、学会発表、学術論文としての投稿などを予定していた。ウィスコンシン大学の研修は平成25年12月より実施し、平成26年8月で終了した。その中で、子どもや配偶者との関係性が自尊感情に与える影響は、アメリカにおいてはライフコースを通して一定であるが、日本では発達段階によって異なることを示し、他者との役割関係と自尊感情(自己過程に関する変数)の関係が日米で異なる傾向を持っていることが示唆された。この結果について、現在論文にまとめ学会誌に投稿中である。また、社会情動的選択性理論を検証するために、MIDUSおよびMIDJAの分析を実施し、加齢とともに顕著になる人間関係の自由な選択は、日本よりもアメリカの文化の中において可能になり易いことを示した。この結果は、GSA’s 67th meetingで発表された。また、研究2に関しては、1年目に取得した日本の高齢者のデータを整理した。これにより分析が可能な状況となり、既に大まかな分析結果を実施済みである。この結果を、平成27年度の国内および国際学会にて発表予定である。
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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社会心理学研究
巻: 29巻3号 ページ: 180-186
110009810881