研究課題/領域番号 |
13J08528
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
日本史
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研究機関 | 立命館大学 |
研究代表者 |
眞杉 侑里 立命館大学, 文学研究科, 特別研究員(DC2)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2014年度)
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配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
2014年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2013年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
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キーワード | 群馬県 / 私的売春 / 私娼 / 公娼設置 / 達摩屋 / 日露戦後 / 買売春 / 酌婦 / 出歯亀 / 自然主義 |
研究実績の概要 |
本年度の最大の成果は次の2点である。 1(前年度の成果である私的売春の構造分析をふまえ)私的売春が実際の都市にいかに存在していたのかの実態解明 2公娼制度期、都市での私的売春の隆盛を経て、私的売春がどう拡散していったのかの検証 検証にあたっては、前年度に引き続き公娼制度を1894(明治27)年に廃止し、私的売春に直面せざるをえなかった群馬県を対象として行っている。1については、前年度までに明らかにした私的売春の構造が実際の都市でいかに運営されていたのかを高崎(県下最大の私娼窟を擁する)をモデルケースとして分析した。新聞記事の記述を収取し、そこから店舗の立地と営業規模(店舗規模・従業員構成)を推定、私的売春営業の要となっていた私娼の外出が営業規模に由来するものであることを明らかにした。 2については、高崎などで行われていた私的売春営業が県下に拡散していく様相を遊郭設置運動を素材に解明。公娼制度の施行時期では旧街道沿いで展開されていた売春営業が、制度廃止後は主要都市・富裕農村で問題化し、さらに明治末期になると県下の零細農村にまで拡散する。この拡散の時期は1905(明治38)年頃を画期として始まるものであり、おそらく日露戦後不況に伴う農村の疲弊と資本主義の浸潤の一側面であると判断される。 このように、私的売春の様相は現実的な営業効率を重視するとともに、そこには当時の人々の意識・社会状況が投企されている。本研究は、これまで実態の不明であった明治~大正期の私的売春を史料に則して明らかにするものであり、この点については十分な成果をあげた。それに加え、売春の実態を解明によって従来までは政治史の分野で語られてきたような社会状況を極めて人間的な部分から明らかにしている点も大きな成果である。
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現在までの達成度 (段落) |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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