研究課題/領域番号 |
13J08679
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
岩石・鉱物・鉱床学
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研究機関 | 愛媛大学 |
研究代表者 |
飯塚 理子 愛媛大学, 地球深部ダイナミクス研究センター, 特別研究員(PD)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2016年度)
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配分額 *注記 |
4,320千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 720千円)
2015年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2014年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2013年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | 高圧地球科学 / 中性子回折 / 水素 / 装置開発 / J-PARC / 高温高圧 / 水素結合 / 高圧装置開発 / J-PRAC |
研究実績の概要 |
地球深部に遍在する水(水素)の存在状態を明らかにすることは、地球内部のダイナミクスや物質循環を理解する上で非常に重要である。本研究では水素を観察できる中性子線を用いることにより、地球深部に相当する高圧条件下において水や水素がどのような振る舞いをするのかを観察し、地球内部物質に対するこれらの影響を明らかにする手がかりを得ることを目的として、高温高圧中性子回折実験用に新たに開発したセルを導入し、研究を遂行した。 最終年度(出産育児により一時中断後研究を再開した残り2ヶ月間)は、主に解析と今後に向けた追試実験を行った。水素の振る舞いを直接観察できる中性子回折の手法を用いて鉄-シリケイト-水系の地球形成初期に集積した物質をモデル化した出発試料に対して高温高圧下その場観察を行い、高温高圧下で含水鉱物が脱水してできた水と固体の鉄とが反応して、鉄水素化物が生成する様子をリアルタイムでとらえることに成功した。これにより、鉄と鉄が水素化物となって有意に水を取り込むことが明らかになり、原始地球で始源物質が集積していく初期段階で、水素は鉄へと溶け込み始めていたことが示唆された。この研究結果は学術雑誌に論文として出版され、地球核に取り込まれた軽元素の問題に対して、これまで種々の実験が行われてきた純鉄とケイ酸塩の系だけではなく、水素化した鉄とケイ酸塩間での軽元素の分配を調べていくことの重要性を投げかけた。高圧下での中性子その場観察では、高温高圧が長時間安定に発生でき、かつ、大容量の試料でシグナル強度を稼げることが望ましい。そのためには、本研究で開発・導入した新型6-6セルに対して、高温高圧下での圧力抜け及びアンビルセルからの中性子の吸収を軽減などの課題を克服していく必要がある。今後の展望として、更なるセルの改良によりアセンブリの最適化を図っていくための基礎固めが本研究によってなされたと言える。
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現在までの達成度 (段落) |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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